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「どこか“イタリア的”だった」海外記者が日本代表を分析。「ベストプレーヤー」と評したのは?【北中米W杯】

シリーズ:コラム text by ダニエーレ・ロ・モナコ photo by 田中伸弥
日本代表
オランダ戦の日本代表【写真:田中伸弥】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)グループリーグF第1節、日本代表対オランダ代表が日本時間15日にアメリカのダラス・スタジアムで行われ、2-2の引き分けに終わった。この一戦について、イタリアのASローマ専門紙『IL ROMANISTA』のダニエーレ・ロ・モナコ・ダイレクターに振り返ってもらった。(文:ダニエーレ・ロ・モナコ)[1/2ページ]

「イタリアには久保建英のようなタレントも…」

ASローマ専門紙『IL ROMANISTA』のダニエーレ・ロ・モナコ・ダイレクター
ASローマ専門紙『IL ROMANISTA』のダニエーレ・ロ・モナコ・ダイレクター【写真:本人提供】


 日本が、2度のビハインドに追いつき、引き分けで終えた一戦について、ロ・モナコ・ダイレクターは、日本を高く評価するとともに、FIFAワールドカップ(W杯)出場を3大会連続で逃したイタリア代表についても触れた。

「日本代表は、早くもこの大会での主役の一角として名乗りを挙げた。一方で我々イタリアは、このW杯を眺めるだけの立場だ。イタリアには久保建英のようなタレントも、森保一監督が擁する選手たちのようなスピードのある選手も欠けている」

 さらに、一進一退の一戦をこう分析している。

「戦術的にはチェスのような試合だった。より攻撃的なオランダの4-3-3は、試合の大部分において森保監督が築いた守備の壁とぶつかった。

 日本は3-4-2-1を採用し、ボールを持たない局面では5-4-1へと変化。久保と前田大然はオランダの両サイドバック、デンゼル・ダンフリースとミッキー・ファン・デ・フェンの攻め上がりに対する守備に献身し、中央には突破が極めて難しい低い守備ブロックを形成した」

久保建英は「イタリアで最も高く評価されているタレント」

久保建英 日本代表
オランダ戦の久保建英【写真:田中伸弥】


 そして、イタリア人の多くが、レアル・ソシエダでプレーする久保に関心を寄せていることを明かしている。

「パルマ・カルチョ所属のGK鈴木彩艶は、日本の先発メンバーの中で最年少(23歳)だった。それ以外では、森保監督は非常に経験豊富なチームを送り出し、全員がヨーロッパの主要リーグでプレーする選手たちだった。

 イタリアでもよく知られた選手たちであり、例えばASローマのようなイタリアのクラブとヨーロッパのカップ戦で対峙する選手たちの姿も見られた。久保の負傷は残念でならない。彼はイタリアで最も高く評価されているタレントの一人だからだ」

 一方、オランダ代表では、「ドニエル・マレンが最も危険な選手だった。3度にわたって危険なシュートを放ったが、いずれもGK鈴木にシュートを阻まれた」と、ASローマ所属のストライカーをオレンジ軍団で最も印象に残った選手に挙げている。

 最後には「森保監督の戦術的選択は正確で、どこか“イタリア的”だった。ボールを持たない局面での大きな注意とボールを失った相手に対する素早いカウンターである。この戦い方で、日本は前半の危険な場面を作り出していた」と印象に残った点についても見解を示している。

採点と寸評は?

中村敬斗
チーム1点目をあげた中村敬斗【写真:田中伸弥】


最高は中村敬斗の7

鈴木彩艶 6.5
2失点を喫したがいずれも責任はなかった。オランダ代表がギアを上げた場面ではしっかりと対応した。ドニエル・マレンやコーディ・ガクポのシュートに対する少なくとも3本のセーブは決定的だった。

渡辺剛 5.5
1-0の先制点を許した場面ではボールに引き寄せられすぎ、フィルジル・ファン・ダイクに大きなスペースを与えてしまった。重いミスだったが、それでも全体としては対応の難しい試合だった。

谷口彰悟 6
安定した試合運び。ただし立ち上がりに一度だけミスがあった。ドニエル・マレンにポジションを取られ、前を向かれて枠を捉えたシュートを許した。幸運にも鈴木彩艶が好守を見せた。

伊藤洋輝 6
堅実な試合内容。良い守備対応もいくつか見せたが、特筆すべきプレーはなかった。ミスは犯さなかったものの、試合への影響力は大きくなかった。

堂安律 6
日本代表の背番号「10」にとっては献身的なプレーに終始した試合だった。しばしばコーディ・ガクポの対応のために自陣深くまで戻ることを強いられた。オランダ代表のウイングに苦しめられたが、それでもサイドのバランスを保とうと努めた。

佐野海舟 5.5
やや影の薄い試合。存在感は乏しく、リスクを冒さずにボールをさばき、最低限の仕事に終始した。

鎌田大地 6.5
しばしば最終ライン近くまで下がり、ビルドアップの起点になった。45分には、上田綺世へ絶妙なボールを送り届けた。後半には小川航基のヘディングへのディフレクションで2-2となるゴールを生み出し、決定的な役割を果たした。

中村敬斗 7
日本のベストプレーヤーの一人。最も危険な攻撃が、何度も彼のサイドから生まれた。鋭いキックを見せ、数的優位を作り出し、57分には試合を振り出しに戻すゴールを決めた。

久保建英 6.5
スイッチが入ると抑え込むのが難しい。中村敬斗のゴールをアシスト。サイドで相手のプレッシャーを引きつけ、非常に冷静な判断で味方へパスを送った。

前田大然 6
味方からなかなかボールが回ってこなかったが、それでも何度か興味深い突破を試みた。中村敬斗のシュートにわずかに触れ、オランダGKバルト・フェルブルッヘンにとってさらに対応を難しくした。

上田綺世 5.5
オランダ代表守備陣にうまく封じられる場面が多かった。しかし、45分には巧みに逆を突く動きで、フィルジル・ファン・ダイクをかわした。欠けていたのはゴール前での精度だけだった。

伊東純也 6
66分に投入されるとサイドでリズムを変え、ロナルド・クーマン監督が率いるチームにさまざまな問題を引き起こした。80分には菅原由勢へ素晴らしいパスを送ったが、菅原はそれを生かせなかった。

小川航基 6.5
75分に途中出場し、ボールに触れた回数はごくわずかだった。しかし、そのうちの1回は非常に大きな価値を持った。試合終了2分前、コーナーキックから高い打点で競り勝ち、鎌田大地のディフレクションを誘い、2-2のゴールを演出。ゴールに限りなく近いアシストだった。

冨安健洋、菅原由勢、塩貝健人は出場時間不足により採点なし。(文:ダニエーレ・ロ・モナコ)

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