
オランダ代表戦で国歌斉唱をするサッカー日本代表【写真:Getty Images】
日本代表は初戦のオランダ代表戦を2−2で引き分け、グループリーグ突破へ向けて上々のスタートを切った。次戦のチュニジア代表戦に勝利すれば、ラウンド32進出は大きく近づく。しかし、日本代表には過去のワールドカップ(W杯)で幾度となく苦しめられてきた“鬼門”がある。それがグループステージ第2戦だ。なぜ日本は、これまで結果を残せてこなかったのだろうか。(取材・文:元川悦子)[1/2ページ]
「ガチガチに引かれたイメージが…」

オランダ代表戦でゴールを決めたサッカー日本代表の中村敬斗【写真:田中伸弥】
6月14日のFIFAワールドカップ2026(北中米W杯)オランダ代表戦で首尾よく勝ち点1をゲットし、フェアプレーポイントでオランダ代表を上回って2位につけている日本代表。20日の次戦・チュニジア代表戦で勝ち点3を手にできれば、ラウンド32進出がほぼ決まる状況だ。
しかしながら、チュニジア代表は不気味な相手。彼らは初戦のスウェーデン代表戦を1−5で惨敗した後、サブリ・ラムシ監督を更迭。サウジアラビア代表前監督のエルヴェ・ルナール監督を招聘した。
「(2025年3月のサウジアラビア代表戦の時は)5バックでガチガチに引かれたイメージがあって、結局、0−0で終わりましたけど、ちょっとやりにくかったかなという印象があって。
ただ、彼らも初戦負けてて、最後はオランダ。日本相手に引き分けでいいとは思っていなくて、引いてカウンターで勝ち点1というより、3を取りにくると思う。そういった意味で、サウジ戦よりかはチャンスができやすいのかなと思います」と今大会の日本最初のスコアラーとなった中村敬斗はポジティブな見方を示していたが、必ずしもうまくいくとは限らない。
鬼門となってきたW杯の第2戦

カタール大会でコスタリカ代表に敗れたサッカー日本代表【写真:Getty Images】
というのも、日本はW杯の第2戦を苦手としているからだ。98年フランス大会からの過去7大会で、2戦目で白星を挙げたのは、2002年日韓大会のロシア代表戦だけだ。
引き分けたのも、2006年ドイツ大会のクロアチア代表戦、2014年ブラジル大会のギリシャ代表戦、2018年ロシア大会のセネガル代表戦の3回のみ。
そのドローに関しても、本田圭佑の劇的弾で追いついたロシア大会を除くと、最後まで攻めあぐねてゴールをこじ開けられなかった記憶しかない。
それ以外の98年フランス大会、2010年南アフリカ大会、2022年カタール大会の3回は悔しい敗戦を喫している。
特に前回のコスタリカ代表戦は引いた相手を攻略しきれず、最後にミスが出て、手痛い黒星。日本時間の日曜日のゴールデンタイムという注目度の高い時間帯のゲームだったこともあり、日本中から失望の声が聞こえてきたほどだ。
まさに“鬼門”とも言えるW杯の2戦目。それを突破しなければ、決勝トーナメント以降の躍進どころか、最悪の場合、グループ敗退もあり得る。今回は「W杯優勝」という大きな目標を掲げているだけに、絶対に失敗を繰り返してはいけないのだ。
「緊張の糸が悪い意味で…」

サッカー日本代表の長友佑都【写真:Getty Images】
なぜ日本代表はW杯の2戦目を苦手としているのか。
最大の要因は、初戦に凄まじいパワーをかける分、フィジカル・メンタルの両面でトーンダウンした状態で次の試合に入ってしまうことだ。それは長友佑都も認めていた点である。
「カタールの時に関して言うと、初戦でドイツに劇的な勝ち方をして、自分たちの中でホッとしたというか、緊張の糸が悪い意味で切れてしまった部分は正直、あったと思います」と39歳の大ベテランは厳しい表情で述懐する。
「ドイツに勝ったのだから、スペインに0−7で負けたコスタリカには楽勝だろう」といったムードがチーム全体に漂っていたのも問題だった。
森保一監督がドイツ代表戦から5人のターンオーバーに踏み切ったことで、W杯初出場だった上田綺世や相馬勇紀、山根視来といった面々から戸惑いが見え隠れしたのもマイナスに作用した。
今回のチュニジア代表戦も久保建英の欠場が決定。シャドーのところはどうしてもW杯での経験が浅いメンバーを起用せざるを得ない。
鈴木唯人や町野修斗らがピッチに立つ可能性は大いにあるだろう。