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J2 7時間前

早くJ1で見たい!J2で注目を集める監督5選

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images
J2 監督
早くJ1で見たい!J2で注目を集める監督たち【写真:Getty Images】


 2026/27シーズンの明治安田J2リーグは開幕からまだ数節だが、J1昇格を懸けた長丁場の戦いがすでに進行中。指揮官の采配ひとつでチームの状況は大きく変わり、一挙手一投足が勝敗を分ける。本稿では、J2で戦うチームに著しい成果をもたらす指揮官を5名紹介する。[4/5ページ]

田村雄三(たむら・ゆうぞう)

田村雄三 いわき
FCいわきで指揮を執る田村雄三【写真:Getty Images】


生年月日:1982年12月7日
所属クラブ:いわきFC
2026/27シーズンJ2リーグ成績:1勝3敗

【「日本のフィジカルスタンダードを変える」がテーマ】

 群馬県出身の田村雄三は、湘南ベルマーレで2005年から2010年までプレーした後、同クラブの強化部スタッフ、ユースコーチ、テクニカルディレクターを歴任した。

 いわきFCには2015年に強化部へ加わり、2016年には強化・スカウト本部長に就任。2017年から2021年まで監督を務め、2022年はスポーツディレクター、2023年はゼネラルマネージャーを担った。同年にJFA公認S級コーチライセンス(現:JFA Proライセンス)を取得し、6月から監督に復帰している。

 田村氏が各役職で関わったクラブの成長曲線は際立つ。とりわけ2017年~2021年に監督として収めた成績は、福島県社会人リーグ1部を制したことを皮切りに、東北2部南、東北1部をそれぞれ1年で優勝し、JFLを2年かけて制覇した。

 途中就任した2023シーズンの18位を除き、2024年からは2季連続で9位と、J2でも安定した成績をキープしている。

 いわきの根幹にあるのは「魂の息吹くフットボール」だ。クラブはこれを、身体とスキルを備えた選手が90分間足を止めず、攻撃的にプレーし続けるスタイルと定義する。(参照:2020年6月10日公開、いわきFCの公式note)

 ボールを奪えばゴールへ向かい、失えば取り返す。観客を熱狂させるハイテンポなフットボールを支えるために、「日本のフィジカルスタンダードを変える」ことを掲げてきた。


いわきFC
2026/27シーズンのJ2を戦ういわきFC【写真:Getty Images】

【目下の課題と弱点】

 戦術面では、3バックを基軸としながら、相手や試合の流れに応じて配置を調整する柔軟性が特徴だ。たとえば2026年明治安田J2・J3百年構想リーグ・EAST-B第4節の藤枝MYFC戦では【3-1-4-2】で臨み、1点を追いかける展開からは2トップを追い越す形で複数の選手が相手陣地に迫った。

 結果は1-2の黒星に終わったが、シュート本数は15対6。20分間の猛攻は実らなかったが、チャレンジする姿勢は明確だった。

 こうした可変は、「攻撃的にプレーし続ける」ため。その理念を象徴した試合が、2017年6月21日の天皇杯2回戦、北海道コンサドーレ札幌戦である。福島県社会人リーグ1部に所属していたいわきは、当時J1所属の札幌を札幌厚別公園競技場で延長戦の末5-2で破った。

 フィジカル強化の成果を示しただけでなく、クラブが掲げるスタイルへの自信を全国に刻んだ勝利である。延長戦に入ったいわきはとにかく走り勝っていた。

 菊池将太があげた4点目はトランジションからのゴールだが、相手の足が止まる中、自チームの選手は前への推進力を失わない。当時と比べて陣容は様変わりしたが、そのスピリットはいまも継承されているように見える。

 2026/27シーズンのJ2リーグでは、第3節終了時点で1勝3敗。ボールを相手に持たせる展開では優位に立てるが、反対に“持たされる”状況では苦しいゲームを強いられる。リーグ戦の2敗はいずれも支配率でいわきが上回っており、相手の土壌に乗せられたときに自分たちの流れへ引き戻せない。

 それでも、チームとしての狙い、各々の強みは示せている。3節終了時点のインターセプト総数では遠藤凌がJ2全体で4位に位置しており、タックル総数では岩下 航が3位タイに入っている。局面で球際の強さを見せており、いわきの魂が垣間見える。

 目下の課題は、これをチーム全体に波及させることだろう。2025シーズンは、「チームとして」こぼれ球奪取数とタックル総数でJ2のトップに輝いており、いわきサッカーの本領を発揮できていた。

 9年前、札幌を打ち破ったときの指揮官も田村監督だ。その試合に限らず、格上相手に互角以上の戦いを繰り広げてきたのが同氏が率いるいわきである。諸々のピースがかみ合えば、間もなく真の姿を取り戻せるはずだ。

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