
鹿島アントラーズの徳田誉【写真:Getty Images】
開幕4連勝と好スタートを切った鹿島アントラーズは、9月に入り連敗。そして、迎えた9月11日のヴィッセル神戸戦で、19歳の徳田誉に突然、公式戦初先発のチャンスが巡ってきた。U-19日本代表では得点を量産する一方、鹿島では出場機会をつかめない日々も過ごしてきた。「すべては自分次第だ」と語る徳田が、いま見つめるものとは。(取材・文:藤江直人)[2/2ページ]
【2026/27明治安田J1リーグ第7節】
2026年9月11日 ヴィッセル神戸 2-1 鹿島アントラーズ
(ノエビアスタジアム神戸)
ゴールへの渇望、チームの勝利。徳田誉が鹿島で求めるもの

徳田誉はトップチームへ昇格した昨季、背番号を「34」へと変えた【写真:Getty Images】
「3連敗というのはチームとして絶対にあってはならないと思っています。きょうに関しても後半に入ってセットプレーから失点を重ねてしまったところで、自分たちからすごく試合を難しくしてしまった。
何がなんでも次のACLエリートで勝って、リーグ戦につなげていかなきゃいけない。もちろん、そこで自分が活躍するのが、ゴールを決めるのが一番ですけど、チームが勝つのが全体に必要だと思っています」
鹿島は神戸戦から中3日の15日にホームで、ニューカッスル・ユナイテッド・ジェッツ(オーストラリア)とのAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)のリーグステージEAST開幕戦に臨む。
さらに、再び中3日の19日には敵地で川崎フロンターレとの第8節が待ち、その後に日本代表戦開催に伴う中断期間に入る。悪い流れを断ち切るためにも、徳田の言葉通りに勝利の二文字だけが求められる。
9月に縁があるサッカー人生を歩んできた。2種登録選手だった2024シーズン。デビューから4試合目のサンフレッチェ広島との第30節で決めた初ゴールが、9月度のJ1ベストゴールに選出された。
トップチームへ昇格した昨シーズン。背番号を「41」から大黒柱の鈴木がかつて背負った「34」へ、期待とともに変えたなかで、名古屋戦で決めた2ゴールで9月度のJ1ヤングプレーヤー賞も受賞した。
現時点ではその名古屋戦を最後に、鹿島の公式戦でゴールから遠ざかっている徳田はこう語っていた。
「相手ゴール前において、自分の武器のところでまず負けちゃいけない。そのうえでオールラウンダーな選手になって、もっとチームに貢献できるようになっていかないと、鹿島で試合に絡んでいくのは厳しい」
シュートのうまさを武器と自負する徳田は、ベンチ入りから遠ざかる状況が続いても決して自分を見失わず、周囲の長所を盗みながら成長を追い求めてきた。その間には自らにこう言い聞かせてきた。
「すべては自分次第だ」
恵まれた身体に宿らせる稀有な潜在能力に期待を寄せられる19歳が、年代別代表に続いて雄叫びをあげられるかどうか。鹿島の苦境脱出へのきっかけも背負う覚悟を固めながら、徳田は次のチャンスを待っている。
(取材・文:藤江直人)
【著者プロフィール:藤江直人】
ふじえ・なおと/1964年、東京都渋谷区生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後の1989年に産経新聞社に入社。サンケイスポーツでJリーグ発足前後のサッカー、バルセロナ及びアトランタ両夏季五輪特派員、米ニューヨーク駐在員、角川書店と共同編集で出版されたスポーツ雑誌「Sports Yeah!」編集部勤務などを経て07年からフリーに転身。サッカーを中心に幅広くスポーツの取材を行っている。サッカーのワールドカップは22年のカタール大会を含めて4大会を取材した。
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