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香川真司 7年前

香川真司、ドルト急失速で危機感。とられ始めた対策、求められるバリエーション

 ボルシア・ドルトムントは28日、ハノーファーに2-4で敗れた。10月の勝利は結局カップ戦の1つのみ。香川真司は「チームとしての崩し」が重要と考えている。(取材・文:本田千尋【ハノーファー】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

フラクフルトと同じ対策を講じたハノーファー

香川真司
香川真司はハノーファー戦に途中出場【写真:Getty Images】

 陰りが見え始めている。もはや自分たちのスタイルを再確認して、貫くだけでは、これから先の戦いで勝利を積み重ねていくことは難しいかもしれない。

 24日のDFBポカール2回戦、対マクデブルグ戦を5-0で完勝したボルシア・ドルトムント。4試合ぶりの勝ち星で、嫌な流れに終止符を打ったかのように見えた快勝の勢いは、28日に行われた対ハノーファー96戦を終えて、再び途絶えてしまう。ブンデスリーガ第10節、BVBはアウェイで2-4と大敗した。

 ハノーファーが立ててきた対策は、28日に対戦したアイントラハト・フランクフルトのそれと基本的には同じものだ。ドルトムントがボールを持っている時に、2CBとワンボランチ、インサイドハーフそれぞれにマン・ツー・マンで対応する。

 特にボランチのヌリ・シャヒンが、フェリックス・クラウスに張り付かれ、ドルトムントはビルドアップの道筋を見失ってしまう。仕方なくロングボールを蹴ったとしても、前線では上手く収まらず、攻撃に繋がっていかない。

 もっとも、ベンチスタートだった香川真司が「今日はピッチもすごく悪かった」と振り返ったように、パスを速く繋いでいくことが難しかったところもある。それでもドルトムントの[4-3-3]は、全体的に動きに乏しく、個々の選手たちにマーカーを外そうとする工夫も無かった。

 そして、こうした守備をするハノーファーに、高いディフェンスラインの裏を速攻で徹底的に狙われた。BVBの4失点は、いずれもシンプルに裏に出たボールか、カウンターに起因するものだ。19分にはエリア内に走り込んだクラウスを、GKのロマン・ビュルキが倒してPKを献上。デ・ジェズスにきっちり決められて先制される。

 27分にダン=アクセル・ザガドゥのゴールで1度は追い付いたが、40分にカウンターを食らい、イラス・ベブに決められて2失点目。52分にヤルモレンコのゴールで再び2-2の同点に追い付いたが、59分には裏に抜け出したデ・ジェズスを、ザガドゥが後ろから倒してレッドカードを貰ってしまう。ドルトムントの守備が機能していないのは明らかだった。

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