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40億円でトッテナムの移籍の噂も…。鎌田大地が「ただステップアップすればいい話ではない」と考える理由

text by 編集部 photo by Getty Images

鎌田大地
【写真:Getty Images】

 日本代表は28日に開催が予定されるカタールワールドカップのアジア2次予選・ミャンマー代表戦に向けて合宿をおこなっている。25日のオンライン取材にはMF鎌田大地が登場した。

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 ドイツ・ブンデスリーガ1部のフランクフルトに所属する鎌田は、2020/21シーズンのリーグ戦で32試合に出場し5得点12アシストを記録した。欧州5大リーグの1つとして知られるドイツのトップレベルで躍動し、フランクフルトの5位という好成績にも貢献してステップアップ移籍の可能性も浮上している。

「チームのサッカーが今季はすごく良くて、フランクフルトからするとかなりいい順位で、それに(個人の)数字もある程度ついてきた。自分がシーズン前に『こうなるといいな』と思っていたのにだいぶ近い、フランクフルトでこれ以上いい成績を出すのは難しいんじゃないかというくらいの成績。そこに関しては良かったと思います」

 リーグ戦で28得点を奪ったポルトガル代表FWアンドレ・シウバも大きなインパクトを残したが、ゴールとアシストの合計でチーム総得点の約3割に関与した鎌田のパフォーマンスも欧州中に知れ渡った。

 最近では欧州屈指の名門トッテナムや、プレミアリーグ復帰が決まったワトフォード、スペインの強豪セビージャなどからの関心が噂される。2023年6月までフランクフルトとの契約を残す鎌田の獲得には、3000万ユーロ(約39億円)ほどの移籍金が必要になるのではという観測もある。

 フランクフルトではチームを上位に導いたアディ・ヒュッター監督の退任とボルシアMGへの移籍も決まっており、来季は指導体制や戦い方も大きく変わる見通し。環境を変えてステップアップを決断するには最良のタイミングと言える。

 しかし、鎌田は「ただステップアップすればいい話ではない」と慎重な姿勢を見せた。

「ステップアップはサッカー選手になる前から常にしたいと思っていますけど、タイミングとか、それ以外にもいろいろな問題がある。昨年もステップアップできる可能性はありましたけど、自分がそれよりもフランクフルトに残る方がいいと思って、今は『残って良かった』と思える成績だったと思うし、いろいろな状況を見てみないと、ただステップアップすればいい話ではないと思います」

 フランクフルトの次期監督がどんな戦い方を目指し、鎌田にどんなことを求めるのか。あるいは新天地を選ぶにしても、移籍先で出場機会を確保できそうなのか、自分のプレースタイルとチーム戦術がマッチするかなどを見極めることの重要性を理解しているのだろう。

 鎌田自身は「毎年15スコアポイント(ゴールとアシストの合計数)くらい取れる選手になりたい」とも話していた。攻撃的なポジションで自分の持ち味を最大限に発揮してチームの結果に貢献できる、より高いレベルの環境からの誘いが来ることを願いたい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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