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　国土が縦に長い日本では、地域ごとの天候の変化が顕著である。それは屋外スポーツであるサッカーにとっても重要な要素で、間もなく本格化する梅雨シーズンは特にJリーグの各クラブに大きな影響を与える。今回はJリーグ60クラブを対象に、本拠地近辺の6月の総降雨量（平年値）が多いチームをピックアップする。※降雨量のソースは『気象庁』。平年値は1991〜-2020年の30年間の観測値の平均をもとに算出

5位：高知ユナイテッドSC

【写真：Getty Images】

本拠地：高知県立春野総合運動公園
測定地：高知県高知市
6月の合計降水量（平年値）：359.5mm

　今季からJリーグに参入し、J3を舞台に奮闘を続ける高知ユナイテッドSC。同クラブが今回のランキングでトップ5に入った。

　東西に細長く、南側に太平洋をのぞむ高知県。北部には四国山地が広がっており、多雨地域でありながら気候変化に富んでいる。太平洋気候側に属する高知市は、全国的にも雨が多い街として知られている。特に6月～9月までは、月間総降水量で350mmを超えるケースもあり、豪雨に見舞われることもしばしばだ。

　高知ユナイテッドの本拠地は高知県立春野総合運動公園（春野陸）だが、本競技場にはメインスタンドの一部にしか屋根が付いていない。比較的日照時間も長い高知市の気候から考えると、雨の日の雨具に加えて日焼け対策も必須と言えるだろう。

　一般的に雨の日のコンディションは選手たちに大きな影響を及ぼす場合が多い。しかしここまでのところ、高知ユナイテッドはチームとしてそれを跳ね返している。J3に参入してから、同クラブは2試合ほど雨に打たれながら戦った。

　リーグ戦第5節・鹿児島ユナイテッドFC戦、第13節・ザスパ群馬戦は、どちらも2-2でドロー。J2経験もある格上チームを相手に肉薄した。まだまだサンプル数は少ないものの、現時点で雨の日に無敗という成績はポジティブな見方もできそうだ。

　とはいえ、スタジアムへ足を運ぶファンは、結果に関わらず相応のタフネスを求められそうだ。観戦中のサポーターに求められる肉体的な強度は、ニューカマーでありながらJリーグ全体で見ても上位かもしれない。