フットボールチャンネル

Jリーグ 5か月前

「嫌われてもいい」同僚の言葉が高嶺朋樹の背中を押す。北海道コンサドーレ札幌が勝つために指揮官に申し出たこと【コラム前編】

シリーズ:コラム text by 竹中愛美 photo by Editor

Jリーグ 最新ニュース

 今季、ベルギー1部のKVコルトレイクから北海道コンサドーレ札幌へ3シーズンぶりに復帰した高嶺朋樹は開幕から19試合すべてにフル出場し、攻守において奮闘している。1年でのJ1昇格を目標に掲げているが、チームは現在12位。J1昇格のためにできることは何か、高嶺の胸の内に迫った。(取材・文:竹中愛美)

【単独インタビュー/取材日:6月12日】

「前半戦が終わって昇格争いのところに関わっている順位にはいたかった」

北海道コンサドーレ札幌 高嶺朋樹

【写真:編集部】

 27歳という選手としては脂の乗った時期でのJ2移籍だった。

JリーグはDAZNで全試合配信!
通常より1270円お得に観るならDMM×DAZNホーダイ[PR]

 高嶺朋樹は札幌U-12からU-18まで9年間をアカデミーで過ごし、プロデビューを飾ったのも北海道コンサドーレ札幌。お世話になったクラブでの再出発を決めた今季だったが、開幕からクラブワーストの4連敗を喫するなど、厳しい船出だった。

「まあ、やっぱ簡単じゃないなっていう。J2ですけど、簡単にはやっぱり勝てないですし」と現在12位と中々波に乗り切れない現状について率直に切り出した。

「自分たちが100%出したときは良いゲーム、勝利に近いゲームをできてると思いますけど、(試合の)入りで集中力を欠くと難しい試合になっているし、負けてしまっている印象。でも能力ある選手が揃ってるし、結局は自分たち次第なのかなと思います」

 シーズン前半戦が終了し、開幕前に思い描いていた理想と現実には思いのほか開きがある。

「前半戦が終わって昇格争いのところに関わっている順位にはいたかったので、それとはかけ離れているし、ポジション云々はいろいろありましたけど、もっともっとハイパフォーマンスを出さなきゃいけなかった」と反省の言葉が口をついて出た。

 今のチームの手応えについては、「自分たちが集中して入ってるときや追いかける展開になったときはすごく強いですし、本当スイッチが入ったときの自分たちの能力は高いと思ってる」とした一方で、「それが試合開始からできないところとかは本当に課題だと思うし、それに尽きるかなと思います」と課題についても明言した。

 高嶺が言うようにデータでもそれは明らかだった。札幌の時間帯別成績を見ると、得点は前半が8に対して、後半は17、そのうち終盤15分での得点が10。失点は前半18に対して、後半は14、そのうち開始15分以内の失点が7。終盤で追い上げる粘り強さをみせている一方で、立ち上がりの守備に課題がある。

 そのスイッチを序盤から発揮できないのは「1人1人の意識の問題」としたが、「それをまとめるのが自分の仕事でもあるので、自分の力不足だなというのは思う」と自身に目を向けた。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!