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出場時間はわずか30分。鈴木海音は「もっと変えていかないと」
ジュビロ磐田から東京ヴェルディに完全移籍した鈴木海音だが、今季のリーグ戦出場はわずか3試合と、立場を確立するには至っていない。鈴木が出場した昨季のパリ五輪からまもなく1年が経つが、現状は決して満足のいくものではないだろう。ただ、25日の練習では何とかしようという鈴木の姿勢が見えた。
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「リーグ戦では試合になかなか出場できていないですし、カップ戦(YBCルヴァンカップ)も敗退してしまった。天皇杯はまだありますけど、そこでも結果というのは残せていない」
置かれている状況は鈴木自身が一番理解しているだろう。リーグ戦の出場はわずか3試合で、出場時間はたった30分。DF陣に負傷者が出ても、千田海人が移籍しても、序列は大きく変えられていない。
「自分のプレーにもまだまだ満足できていない。毎日きついハードな練習をこなして成長できているとは思っていますけど、それだけじゃやっぱり変わっていかない。序列をひっくり返すために、何かをもっと変えていかないと。さらにギアを上げていかないと(序列は)変わっていかないと思う」
ヴェルディグラウンドには、何とかしたいという鈴木の姿があった。控え組に入った4対4の練習でも声を張り上げていた。
「自分自身がやっていると思っていても、周りから見て変わっていなかったら何の意味もない。自分基準じゃなく、試合に出場するためにもっとやるべきことを、求められている以上のことやらないと」
ボールホルダーにあと1歩寄せる。クロスを上げられそうなタイミングで相手の利き足を切る。声を掛けてDFラインをコントロールする。試合でやるために「練習中は絶対に切らさずやらないと。それは今の自分にとって一番大事なことだから」と言う。
報道によると高井幸大のトッテナム移籍が決まろうとしている。サッカーU-23日本代表でチームメイトだった高井の存在は刺激になる。「自分もまだまだ諦めていない。そういったところでプレーしたい気持ちはある」と鈴木は言う。
8月には23歳になる。パリ五輪からはまもなく1年が経つが、思い描いていた状況とは程遠いだろう。それでも、未来を変えるために、今に全力を注ぐ。
「1年単位じゃなく、1日1日。その積み重ねが1年となったときに変わってくる世界だと思う」
次のチャンスはいつ訪れるか分からない。ただ、そのときのために鈴木は爪を研ぐ。
(取材・文:加藤健一)
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