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日本人選手の欧州移籍は、キャリアのステップアップとして、期待をもって送り出されることが多い一方、理想と現実は異なり、短期間で帰国するケースも少なくない。今回は短期間で欧州挑戦を終えて帰国した日本人選手をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照。
FW:小森飛絢(こもり・ひいろ)
生年月日:2000年8月6日
移籍先:ジェフユナイテッド千葉→シント=トロイデン(ベルギー)
移籍先でのリーグ戦戦績:5試合0ゴール0アシスト
在籍期間:2025年1月〜2025年6月
小森飛絢の欧州挑戦という夢の飛躍は、すぐに現実の壁にぶつかった。
小森は新潟医療福祉大学を卒業し、2023年にジェフユナイテッド千葉でプロキャリアを始め、1年目からJ2で13ゴールを記録した。
2年目の2024シーズンには23ゴールを挙げてJ2得点王に輝き、オフにベルギーのシント=トロイデンに加入した。
しかし、ヨーロッパの舞台では出場機会に恵まれず、シーズン途中加入の難しさも影響したのか、リーグ戦5試合に出場して計17分間のプレーにとどまった。
持ち前の決定力を発揮する場面は訪れぬまま、期限付き移籍の契約が満了し、6月に浦和レッズへの加入が決まった。
小森は、浦和入団会見でベルギーでのキャリアを以下のように振り返り、適応に苦しんだことを認めていた。
「全てにおいてこのままでは駄目だと思い知らされました。また一からしっかりと見直さないといけないと実感しました」
「日本と環境も全く違いますし、選手一人ひとりの個性やチームのやりたいサッカーも全然違います。それにいち早く慣れないといけないという中で、その辺りは苦労したと感じます」(クラブ公式サイトより)
小森の欧州挑戦という“飛び級”は失敗に終わったが、J2得点王がJ1の強豪に加入するというのは着実なステップアップと言える。
半年間の悔しい経験が、飛躍の糧になることに期待したい。
