2025シーズンも、Jリーグの各クラブは積極的な補強を行った。その中でも、類稀な能力を持つ外国人選手には多くの期待が集まりがちだが、当然ながら全員がそれに応えられるとは限らない。今回は、今季新たなクラブに移るも、残念ながらここまで期待を裏切ってしまっている外国人助っ人を紹介する。※データは21日時点の『transfermarkt』を参照
MF:グスタボ・クリスマン(ブラジル)

【写真:Getty Images】
生年月日:1999年11月23日
所属クラブ:ヴィッセル神戸
2025リーグ戦成績:8試合0得点0アシスト
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今年3月にサンタ・クララ(ポルトガル)からヴィッセル神戸に期限付き移籍加入したグスタボ・クリスマンは、明治安田J1リーグで存在感を発揮しきれずにいる。
リーグ戦出場はここまで8試合で、ゴールとアシストはなし。Jリーグ初挑戦は、上手くいっているとは言い難い。
クラブ側は、外国人選手たちに対して日本人選手にない能力を発揮することを期待している。その点、クリスマンは巧みなワンタッチプレーで相手を外すプレーや、左足から繰り出される高精度のキックなど、神戸の既存選手とはひと味違う特長を備えており、“助っ人”に求められる要素をしっかりと持っている逸材だ。
しかし、先に述べたようにクリスマンのリーグ戦出場は8試合のみ。才能ある選手にも関わらず、なぜ神戸で重要な存在になれていないのだろうか。
そこに複合的な要因が絡んでいるのは間違いないが、一つエクスキューズを探すとすれば、神戸への加入自体が急遽決まったという点だ。
2025シーズン開幕直後の神戸は怪我人が多発。宮代大聖や井手口陽介、広瀬陸斗、井出遥也、汰木康也、ジェアン・パトリッキといった選手たちが次々と戦線離脱を余儀なくされ、クラブは“緊急補強”の必要性に迫られた。
そこで白羽の矢が立ったのが、複数ポジションをそつなくこなせるクリスマン。チームに適応する時間が取れないまま実戦に臨まざるを得なかったことが、現在に至るまでの低空飛行に繋がっている。
ある意味で、クリスマンはクラブ事情の犠牲となっている。神戸の忍耐力が続かなかった場合、来季のチームにブラジル人ミッドフィルダーの姿はないだろう。