フットボールチャンネル

日本代表 10年前

本田との違う“トップ下”。中村憲剛はザックジャパンにとっての“頼れるベテラン”

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分のトップ下像を作り上げることは大事ですね」

本田との違う“トップ下”。中村憲剛はザックジャパンにとっての“頼れるベテラン”
中村憲剛は岡崎の2点目をお膳立てし、ワンツーから香川の4点目もアシスト【写真:Getty Images】

 ハーフナーの先制点が早いタイミングで入った後、中村憲剛は岡崎の2点目をお膳立てし、ワンツーから香川の4点目もアシストした。そして後半11分には自ら6点目をゲット。ようやくゴールという形で存在感を示すことに成功する。終わってみれば8-0の圧勝。憲剛は新たなトップ下像を確立させたといっても過言ではない出来だった。

「まあ相手も相手だったんでね。これを本当に厳しいレベルでやれれば充実感はあると思います。今日のメンバーはずっと一緒にやってる選手だし何の違和感もなくやりました。

 オカとは合う? そうだね。あいつは最短距離を突くから。俺も最短距離を突きたいから、ちょうど利害関係が一致してる(笑)。真司とも普段からポンポンボールを預けあう形でやれてるから、今日もすごい楽しかった。マイクとも近くでやろうって話をしていたからやりやすかったですね。

 自分は圭佑とはタイプが全く違うので、この比較論はあまり意味がないかなと。この試合だけで一喜一憂してはいけないけど、自分のトップ下像を作り上げることは大事ですね。そうすれば圭佑がいてもまた別の形で絡めると思うし。

 これでザックジャパン初のフル出場? ホントそうですね。まさか90分出るとは思わなかった。自分もしっかり代表チームに定着したいし、こういうふうに呼ばれた時に仕事ができないと次はないと思っているんで。W杯に続く道として頑張っていきたいと思います」と彼は目を輝かせた。

 本田不在時の新たなオプションとチーム内外から認められた中村憲剛は、次の11月タジキスタン・北朝鮮のアウェイ2連戦でもトップ下で続けてスタメン出場を果たした。タジキスタン戦ではまたも2得点に絡む活躍を見せ、4-0の勝利を力強く引き寄せた。

1 2 3 4

KANZENからのお知らせ

scroll top