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Jリーグ 10年前

前回対戦で3失点の浦和はリベンジ誓う。P・ジュニオール不在で神戸の鍵を握るFWマルキーニョスの決定力

text by 青木務 photo by Asuka Kudo / Football Channel

得点ランクトップのペドロ不在で期待が高まるマルキーニョス

 ペトロヴィッチ監督も鹿島戦後、「浦和は非常に良いサッカーができていると思っていますし、選手たちのパフォーマンスを非常に楽しく味わっている」と語った。そこには運動量と抜群の精度を誇る左足でチームを引っ張る柏木の存在がある。

 浦和が打ち立てた連続無失点記録は7で止まった。W杯で中断する前から重ねてきた連勝も4でストップしたが、今節は再び連勝街道を走るための重要な試合になる。

 ヴィッセル神戸は5節、ホームで行われた浦和戦で逆転勝利を収めている。ここまでのリーグ戦で、浦和が3失点を喫した試合は2つある。ひとつは9節の柏レイソル戦、そしてもうひとつが神戸戦だった。

 マルキーニョスとペドロ・ジュニオールの強力FW陣が揃ってゴールを挙げたが、今節はペドロが出場停止で欠場となる。10得点を挙げ、得点王争いでもトップタイにつけるストライカーがいないのは痛手だが、マルキーニョスも8得点と調子は悪くない。38歳となった今もキレは衰えず、得点感覚は常に研ぎ澄まされている。前節にはPKを決めてJ1通算得点を143に伸ばすなど、Jリーグ史上最高の助っ人FWはまだまだゴールを決めるだろう。

 一時はJ1首位に立つなど、リーグをかき回す存在になるかと思われたが現在は6位。J1復帰初年度の成績としては決して悪くないが、強力ブラジル人ストライカーを2人擁し、森岡亮太など若く個性的な選手もおり、序盤戦の躍進を再現したいところ。1分2敗とJ1再開後の成績は決して良くないが、もう一度首位争いに参戦するためにもここで浦和を叩き、勝ち点を積み上げ自信も得たいはずだ。

【了】

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