「結果を出せていないところが伸びしろ」
「いいトレーニングになりました」と本人も語った初日だったが、本田はハリルホジッチ監督と7分間、直々に話をし、練習中にはシリル・モアンヌ・フィジカルコーチと議論する時間も惜しまなかった。自分の意思や哲学を表に出す彼らしい言動が随所に見られたのは確かだ。
「僕は監督と付き合うのがまだ短いでしょ。だからどういう感じの意図があるかって言うのが全部分かっていないんですけど、監督は『とりあえず勝つ』っていうことを今、テーマに挙げている。あんまり細かいサッカーの内容をどうこうは言ってないんじゃないですか。
選手たちに対して勝ち癖的なものを植えつけたいっていうモチベーション管理を感じます。サッカーの内容よりも、そこを最優先の軸として持っている感じはしますけどね。
(監督はこのチームには伸びしろがあると言っている?) 確かに精神的に向上心のある選手が多いですし、年齢も高い。ここまで結果を出せていないところが伸びしろがあると僕は思ってます」と本田は前向きにコメント。ボスニア・ヘルツェゴビナ人指揮官とともにチームに勝者のメンタリティを植え付けていく考えだ。
同じタイミングに合流した香川はブンデスリーガ終盤になって尻上がりに調子を上げ、ラスト2カ月で4得点を重ねたが、本田の方は結局、昨年10月19日のヴェローナ戦での2ゴール以来、セリエAでの得点を奪えないままシーズンを終えることになった。
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