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シュート14本で枠内2本、8得点も2戦のみ。生産性の悪さを露呈する“固め打ち”のロナウド

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

無失点の立役者GKカメニ

 1対1が1回だけというのも少ないように感じるが、ロナウドは意外にも1対1を仕掛けることは少ない。5点を取ったベティス戦では0回でハットトリックを決めたCLシャフタール戦では2回だった。

 常に2桁以上を記録するメッシとのスタイルの違いはここにも表れている。やはり、ロナウドがドリブルを披露するためには十分なスペースが必要だということだろう。

 両チーム合わせた「アクション・エリア」(選手がボールを持ってプレーした位置)がマラガ陣内で65.68%と非常に高い数字だったため、ほとんどスペースはなかったといえる。

 そして、マドリーとロナウドの残念なパフォーマンスを嘆く以上に、讃えなければいけないのがマラガのGKカメニだ。

 31歳になるカメルーン代表GKは、8本のセーブを記録。データサイト『Who Scored.com』のレーティングでは9.07点と高い評価でマン・オブ・ザ・マッチに選出された。さらに、カメニは0-1で敗北を喫した第2節バルセロナ戦でも8.55点と高い評価を受けている。

マラガはこの試合を含めて6試合で3分け3敗の勝ち点しか獲得していないが、その間の得失点は0得点3失点。複数失点を喫した試合は1度もなく、失点数だけならマドリーの1失点、バレンシアの2失点に次いでアトレティコと並ぶ3位。

 攻撃陣に大きな問題を抱えているのが原因であり、カメニを含めた守備陣は十分に健闘している。

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