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日本代表 8年前

主将・長谷部が担う重責。UAE戦でチームを支える“代表100試合”という重し

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「絶対的ボランチ」として。三度目の最終予選へ

日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督
日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 その遠藤保仁がUAEに敗れた2015年アジアカップ(オーストラリア)準々決勝を最後に代表から離れる形になり、長谷部の立場は「唯一無二の絶対的ボランチ」へと変化した。

 2次予選ではパートナーが山口や柏木、柴崎岳(鹿島)、遠藤航(浦和)、原口と目まぐるしく変わり、多少なりともやりづらさは感じただろうが、彼らのよさを出すべく全力で取り組んできた。

 その意識を三度目の最終予選ではより一層、高めなければならない。特にUAE戦は、代表初キャップゼロの大島がスタメン候補に浮上しているだけに、長谷部がどれだけ効果的にパートナーを動かせるかが、勝敗を大きく左右すると言っても過言ではない。

「明日、誰と組むかは監督も決めかねている部分があると今日のミーティングでも言っていた。自分が出た時にはパートナーとなる選手の特徴をできるだけ活かしてあげたいと思うし、逆に自分も活かされたいというのはある。

 自分たち経験ある選手が落ち着いたプレーや態度を示せば、若い選手たちも伸び伸びとプレーできると思う。僕らがどういうアクションを起こすかっていうのはすごい大事ですね」と長谷部はリーダーとしての自覚をにじませつつ、臨機応変に自身の役割の変化させていくことの重要性を口にした。

 相棒の動きを見ながら攻撃のタクトを振るう一方で、UAEの攻撃の要であるオマル・アブドゥルラフマンをつぶすという重要なタスクもボランチに託される。

「彼のところからボールが出ることが多いし、受け手となる前にも結構いい選手がいる。チームのみんなが彼(オマル)を見ているし、とりあえず彼に預ける部分があるので、こっちの左サイドバックの選手、左の前の選手、ボランチの選手が連携して、必ず誰か行くようにはしたい」と長谷部は守りのコンビネーションの重要性も強調した。

 今回は左サイドバックに酒井高徳(HSV)、左サイドハーフに清武弘嗣(セビージャ)が入る可能性が高いため、彼ら2人と息を合せていくことも肝要と言える。

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