育成年代の頂点・インカレ決勝に見る大学サッカーの存在意義とは?(前編)

2013年01月10日(Thu)10時49分配信

text by 後藤勝 photo Masaru Goto
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高さで上回る福岡大。しかし優勝は早稲田

 福岡大学が一回戦から準決勝まで対戦してきた相手は桃山学院大学、明治大学、阪南大学と、基本的にパスサッカーを志向するチームばかり。今大会ではベンチスタートの山﨑凌吾を含めて185センチ以上のフィールドプレーヤーが四人(ゴールキーパー二人も合わせれば六人)いる高さと強さを前面に押し出し、守備のバランスを維持する粘り強いディシプリンで、テクニカルなサッカーを撃破してきた。

 明治大学はJクラブ加入内定者四名を抱える、独創性と自主性、技巧を特徴にした強豪だったが、ファーストハーフだけで4点を奪い、2-4で大勝している。

 しかし決勝では、高さを除けば比較的似たサッカーを志向する早稲田大学との対決となり、勝手が違ったのだろうか?

 開始わずか2分、相手選手に当たってファーへと流れてきた左からのクロスに対して右から入ってきたサイドハーフ白井豪(三鷹高校出身)が思いきりよく左足を振りぬき、ゴール。先制したのは早稲田大学だった。


福岡大はPKで1点差に迫ったが【写真:後藤勝】

 早稲田大学は40分にも左から島田譲(ファジアーノ岡山に入団内定)が放ったクロスでオウンゴールを誘い2-0とリード。福岡大学は43分、ペナルティボックスの右側へと突破を図ったフォワード岸田和人が倒され、そのプレーで得たペナルティキックを岸田自身が決めて2-1と追いすがる。

 準決勝でセカンドハーフに3点を奪い、阪南大学に逆転勝ちしたことを思えば、福岡大学の逆転もありえるかに思えた。

 しかし比較的早い時間帯から186センチのセンターバック牟田雄祐(名古屋グランパスに入団内定)が前線に上がり、スペースができていたことが遠因になったのだろうか。福岡大学のクリアが横に流れたその落ち際を、早稲田大学のエース富山貴光(大宮アルディージャに入団内定)が豪快にボレーで叩き込み、3-1として試合を決めた。76分のことだった。

 福岡大学は残り時間で2点差を跳ね返すことはできず、早稲田大学が栄冠を掴んだ。

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