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育成年代の頂点・インカレ決勝に見る大学サッカーの存在意義とは?(前編)

text by 後藤勝 photo by Masaru Goto

攻めこむ福岡大。なぜ早稲田はしのげたのか?

 落ち着きだけでなく、闘争心も、早稲田大学のほうが適切に昇華できていた。
「単純に強い気持ちがあった、と感じていました。この日本一の優勝だけをめざしてやってきたので。余裕というより、優勝したいという強い気持ちが相手を上回ったんじゃないかと思います」(松澤)

 加えて、体調不良で試合に出られないキャプテン畑尾大翔のために絶対に優勝する、という強い動機があった。畑尾の背番号4のユニフォームを下に着た富山、白井、山地、野村良平らのうち、富山(3点め)と白井(1点め)が、4番をあらわにすることができた。

 さらに、早稲田大学は守備が非常によく機能していた。わずかにではあるのかもしれないが、福岡大学よりも出足が速く、勢いとスピードがあり、それが球際の競り合いや早いカバーリングに活きていた。

 福岡大学の乾監督は、
「高さやセットプレーに明治や阪南はひるんだようになりましたが、早稲田にはたくましさがありました。身長差があるなかでも体を当ててきたり、粘り強くカバーリングされて(自分たちは)点を獲れなかった。

高さのある選手の数では優っているんですけれども、そこへ配給するボールも、勝ちを意識するあまりか、清武のコーナーキックやフリーキックも相手が厚く守っているところに入ってしまった。ロングスローも粘られました。早稲田の勝ちに対する執着心、戦っているうちにその強さを感じました」と語っている。

 対戦相手である松澤も、
「ロングスローも含めてセットプレーがありましたけど、うまく対応できていた。後半になってもいい意味での余裕はありました。攻め込まれているなとは感じていましたけど、全体的に落ち着いて対応できたと思います」と、乾監督の談話を裏付ける発言をした。

【後編に続く】

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[応募先]
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