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応援タブーの境界線。窮屈な規制がサッカーをつまらなくする!?

text by 海江田哲朗 photo by Kenzaburo Matsuoka

付録 『近年の主なスタジアムでの騒動 ~言語道断な事件から物議を醸した騒動まで~』

○サヨナラ山形
2011年8月27日 第24節 ベガルタ仙台VSモンテディオ山形(ユアテック)
リーグ17位に低迷するモンテディオ山形に対して、ベガルタ仙台のサポーターが「サヨナラ山形」コールを行い、「りあるとーほく(笑)まだ名乗るの?」「サヨナラ大好きなDio」といった横断幕を掲げた。横断幕は警備員によって撤去させられた。ベガルタ仙台白幡社長、手倉森監督が、クラブ公式で遺憾の意を表した。

○発煙筒を焚いたサポーター
2011年4月5日 ACL予選 済州ユナイテッドVSガンバ大阪(韓国)
 ガンバ大阪のサポーターがスタジアム内で発炎筒を焚いた。クラブは、発炎筒を持ち込んだサポーター2名に3試合、使用した11名に対して1試合の入場禁止処分を科した。韓国のスタジアムでは発炎筒の使用は禁止されていないが、Jリーグでは使用を禁止している。

○核兵器作るのやめろ
2011年5月28日 第24節 清水エスパルスVSジュビロ磐田(アウスタ)
ジュビロ磐田サポーターが、イラン系米国人のゴトビ監督に向かって、「ゴトビへ 核兵器作るのやめろ」の横断幕を掲げた。横断幕は撤去されたものの、清水サポーターと磐田サポーターで小競り合いが起こった。横断幕を持ち込んだのは10代のサポーター2人で、「何の考えもなくやった」と発言。ジュビロ磐田はクラブとして、謝罪を表明した。

○レーザーポイント照射
2012年9月27日 第26節 FC東京VS川崎フロンターレ(味スタ)
FC東京サポーターが、試合前にアウェイ側の観客席に向けてレーザーポインターを照射。FC東京側は、レーザーを照射した中学生2人を、FC東京の2012シーズン公式戦全試合を入場禁止にしたと発表した。

○中指イラスト
2012年10月12日 天皇杯3回戦 横浜F・マリノスVS横浜FC(日産ス)
横浜FCサポーターにより、中指を立てたイラストが描かれた巨大横断幕が掲げられた。クラブは日本サッカー協会の天皇杯実施委員会から厳重注意を受け、横断幕を持ちこんだサポーターをホーム及びアウェイ試合で無期限入場禁止にしたと発表した。

○アウェイスタジアムに居残る
2012年12月1日 最終節 ジュビロ磐田VSガンバ大阪(ヤマハ)
降格が確定したガンバ大阪サポーターが、試合終了後5時間以上もスタジアムの一角を占拠。ジュビロ磐田の社長が説得に当たる事態となった。ガンバ大阪は、アウェイスタジアムに居残ったサポーターに厳重注意を行った。

○たむけん謝罪
2012年12月23日 天皇杯準々決勝 セレッソ大阪VSガンバ大阪(長居)
試合後に、「豚! 豚! セレッソかかってこいや」と侮辱的なコールを行う様子がNHKで生中継された。そのことで、ガンバTVの司会を務めるたむらけんじが謝罪した。

○公式スポンサー撤退
2009年9月13日 第25節 大分トリニータVSジュビロ磐田(九州石油ドーム)
大分の一部サポーターが、胸スポンサー「フォーリーフ」を中傷する「マジ勘弁でチュー」という横断幕を掲げた。クラブは後日サポーター4名を無期限入場禁止処分にしたが、フォーリーフとのスポンサー契約は同年シーズン終了をもって打ち切りとなった。ちなみに、当時の社長・溝畑宏氏が辞任したことで、無期限入場禁止処分を課されたサポーターへの処分は撤回された。

【了】

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