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マンUでの飛躍を誓った香川真司。“背番号10”が語る日本代表に足りない“意識”とは?

ゴールを決めたイタリア戦をはじめ、コンフェデを通してまずまずのプレーを見せた香川真司。だが、本人からは反省、そして悔しさを滲ませた言葉が多く出た。W杯へ向けて、彼は何を感じたのか?

text by 元川悦子 photo by Kenzaburo Matsuoka

レベルの差を痛感したブラジル戦

マンUでの飛躍を誓った香川真司
コンフェデを通して彼は何を感じたのか?【写真:松岡健三郎】

 2013年コンフェデレーションズカップは、香川真司が世界最高峰クラブ、マンチェスター・ユナイテッドの一員として挑む初めての代表レベルの国際大会だった。

 ブラジルのオスカル(チェルシー)やメキシコのエルナンデス(マンチェスター・ユナイテッド)らと日頃から同じ舞台で戦っている彼はそこまでの気負いせずにやれば力を出せるはずだった。が、なかなか思い通りにはいかない。

 苦しむ香川をあざ笑うかのように、エルナンデスは日本相手にやすやすと2点を叩き出す。代表レベルで戦う彼らの個人能力の高さをまざまざと突き付けられる結果となった。

 レベル差を最も強く感じたのが15日の初戦・ブラジル戦だ。0-3で惨敗した後、香川は「これが(僕らの)力だと思うと悔しい。この試合を振り返る限り、僕らは攻守において完敗だった。しっかりと気持ちを持ってのぞんだのに、これくらいの差があるのかと思うと、悔しさとよりもすごく残念な気持ちです」と言葉を振り絞るように言うしかなかった。

 開始早々の3分にネイマールに決められた豪快な先制弾を機に、自分たちが守りに入ってしまったのが一番悔やまれるところ。香川自身も慎重になりすぎたという反省が頭から離れなかったようだ。

「あれだけ『勝ちに行く』って言っておきながら、その姿勢を示せずに終わった。ネイマールの1点は仕方なかったと思うけど、あの失点で『もう1点も失いたくない』という意識になった。精神的なところで後手に回った前半だった。それに加えて後半の最初に2点目を取られた。本当にもったいない試合だった」と悔やんでも悔やみきれない思いを口にした。

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