多摩川クラシコで躍動した中村憲剛。FC東京の“川崎対策”はなぜかわされたのか?

もはや恒例行事となった“多摩川クラシコ”。酷暑の中、行われた試合は2-2の引き分けに終わった。川崎フロンターレ対策として各チームが行うのが、“中村憲剛から自由を奪う”ことだ。この日もそれが見られたが、中村は躍動。それはなぜなのか?

2013年08月12日(Mon)12時39分配信

text by いしかわ ごう photo Asuka Kudo / Football Channel
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川崎と対戦するチームがよく採用する対策とは?

 この試合を語る上でまず触れておかなければならないのが、この日の試合環境だろう。

 公式記録によると、気温は33.3度、湿度が58パーセント。記者席で観戦しているだけでも突き刺さるような暑さに襲われるのだから、試合後の選手たちが「今日は暑過ぎた」と口を揃えるのも当然だろう。ピッチ上の体感温度は、35度を超えていたかもしれない。

 そんな真夏の消耗戦となっていてもおかしくない中、真っ向勝負で見応えある好ゲームを展開してくれた両チームの選手には頭が下がる思いだ。試合後の中村憲剛も納得の表情を見せていた。

大久保嘉人
大久保嘉人と渡邊千真の得点王争いなど試合全体での見所は多々あった【写真:工藤明日香(フットボールチャンネル)】

「この環境でやれることはやれた。もっと質を高めていかないといけないが、こういう暑さでの90分というと、それは簡単なことではない。その中でも要所、要所の中でいい部分を出せば点を取れるという手応えはあった」

 互いに攻撃に持ち味のあるチーム同士だけあって、大久保嘉人と渡邊千真の得点王争い、レナトと徳永悠平のマッチアップなど試合全体での見所は多々あった。とりわけ激しい攻防を見せていたのが、中盤である。具体的には、川崎フロンターレのトップ下・中村憲剛と、FC東京の米本拓司と高橋秀人のダブルボランチの駆け引きだ。
 
――いかに中村を自由にさせないか。

 川崎フロンターレとの対戦で、彼の仕事を徹底的に制限するため、マンマーク気味に対応してくる相手チームは、実はなんら珍しいことではない。この試合のFC東京も例外ではなく、米本と高橋のダブルボランチが厳しく監視し、特にボールハンター・米本はかなり広範囲に渡ってタイトなマークをし続けていた。

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