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日本代表 11年前

香川真司が語るザックジャパン再生の指標「SBやボランチがどんどん前へ出て行かないと」

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「動きの質と量も増やして相手を惑わしていかないと、厳しいなっていうのを感じた」

 続く15日のベラルーシ戦までは中3日。セルビアからベラルーシへの移動や環境の変化も伴い、調整時間は十分に取れなかったが、チーム内での話し合いは活発に行ったという。香川も長友や本田圭佑らとの意見交換を通して、よりリスクを冒して攻めることの重要性を再認識した。

「相手が左サイドにプレスをかけてきたから何もできないといったら話が終わっちゃう。セルビア戦ではつねに数的優位でなかったし、数的同数でうまく守られていたんで、もっと攻撃に人数をかけるべきだと思った。

 動きの質と量も増やして相手を惑わしていかないと、引いて組織的に守ってくる相手には厳しいなっていうのを感じた。そういうトライをしないと相手も怖くない」と香川はベラルーシ戦で果敢にアタックしていくことを強く意識した。

 その反省を踏まえて入ったベラルーシ戦では開始早々に左のペナルティエリア外から思い切ってシュートを放つなど、何かやってくれそうなインパクトは感じさせた。直後にも自身が起点になってワンツーから内田篤人の決定機をお膳立てするなど、香川らしい創意工夫も感じられた。

 だが、時間の経過とともに日本の攻撃がトーンダウン。前半終了間際に一瞬のスキを突かれてミドルを決められた。ビハインドを背負った後半はより攻めを加速させる必要があったが、3-4-3への布陣変更とクラブでの出場機会減による運動量低下が災いし、効果的な動きがどんどん少なくなっていく。

 結局、0-1のままタイムアップの笛。ブラジルワールドカップ欧州予選I組最下位のチームに敗れるというのは、あまりにも辛い現実だった。

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