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エトー2発、チェルシーがCL3勝目 内田はフル出場

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ヒルデブラントの隙をついたエトーが流れを変える
ヒルデブラントの隙をついたエトーが流れを変える【写真:goal.com】

6日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループE第4節、チェルシー対シャルケの一戦は、3ー0でホームのチェルシーが勝利した。シャルケDF内田篤人はフル出場。積極的なオーバーラップを見せたが、得点をお膳立てすることはできなかった。

3試合を消化して勝ち点6同士でグループ首位を争う両者がぶつかりあったこの一戦。ホームのチェルシーは、フェルナンド・トーレス、アザールの負傷欠場の影響が気がかりだった。その懸念が的中し、立ち上がりはシャルケに主導権を握られた。

序盤のシャルケは、右MFに陣取ったドラクスラーの動きが際立っていた。開始5分には内田とのワンツーから強烈シュートを放ち、1分後にはドリブルで中央を打開し、右でフリーになったショライに良い形のスルーパスを出す。これを彼が決めていれば狙い通りだったのだが、惜しくも得点には結びつかない。それでも内田とアオゴの両サイドバックが高い位置を取るなど、この時間帯のシャルケはケラー監督の意図する攻撃サッカーを敵地で実践していた。

チェルシーは20分過ぎまでギクシャク感が目についたが、31分のワンプレーが流れをガラリと変える。それがF・トーレスに代わって1トップに入ったエトーの一撃だった。

シャルケの守護神ヒルデブラントがロングボールを蹴ろうとボールから少し距離をとった瞬間、コースを切っていたエトーが一気に加速。ヒルデブラントが慌ててボールを蹴ったが、気づいたときにはもう遅かった。エトーに当たったボールはそのままゴールに決まる。思うようにチャンスをつくれなかったチェルシーにとっては、値千金の先制弾。シャルケは良いリズムを一瞬で崩されてしまった。

1ー0で折り返した後半。劣勢のシャルケは同点ゴールを狙いにいくしかなかった。前半同様、ドラクスラーが52分に切れ味鋭いシュートを放ち、少なからず可能性を感じさせた。が、一瞬の隙をつくる悪い癖は直らない。

54分には中盤でボールを失い、ショートカウンターからまさかの2点目を奪われてしまう。ウイリアン、エトーという相手の目の覚めるようなスルーパスからのゴールに、シャルケは絶望の淵へと追いやられた。

エトーの2得点で心身ともに優位に立ったチェルシーは、ゆとりある戦いぶりを見せるようになる。前半は攻撃の歯車がかみあっていなかったが、チェルシーらしい正確なパスワークと連動した動き、守から攻への素早い切り替えからのカウンターが前面に出るようになる。

そんな相手に一矢報いるため、ケラー監督はドラクスラーとクレメンス、フクスとマイヤーを入れ替え、攻めの活性化を図るが、一度失った流れはなかなか取り戻せない。頼みのケヴィン=プリンス・ボアテングにもボールが渡らず、最終的にはコラシニクとの交代を余儀なくされる。シャルケの攻撃の手詰まり感は、より一層強まった。

モウリーニョ監督は終盤、エトーとデンバ・バ、シュールレとデ・ブルイネ、オスカルとランパートを交代。83分には、途中出場のデンバ・バがダメ押しとなる3点目を奪い、チェルシーの勝利が決まった。

同組のもう1試合、バーゼル対ステアウア・ブカレストは、1ー1の引き分けに終わった。

無失点で勝ち点3を得たチェルシーは、グループ首位。勝ち点3差でシャルケが2位、さらに1差でバーゼルが3位につける展開となっている。

Goal.com

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