スポンサー減の可能性も
失うのはサポーターからの愛だけではない。より実質的な、「マネー」の部分にも影響する。
スポンサーとクライアントの間に立ち、市場価値などを調査するスポーツラボ社の代表がレキップに語ったところでは、来年の6月で契約が切れるフランス代表のメインスポンサーは、契約更新を「プレーオフ後」に設定しているという。
FFF側は、なんとかプレーオフ前に、と交渉を進めていたようだが、4年前、同じようにプレーオフ前に更新したところ、ティエリ・アンリのハンドボール事件、南アフリカでの醜聞と、イメージを汚す出来事が続出。同じ轍は踏むまい、と各社慎重なのだ。
次期契約期間中(2014-18年)には、自国開催の2016年のユーロがあるため、壊滅的なスポンサー減はないだろうと当社は見ているが、もし今回のW杯出場を逃せば、「フランス代表のメインスポンサーになるか、2016年のユーロを単独でサポートするか、という話にはなってくるでしょう」と代表のデュマ氏は語る。
彼の締めの言葉が利いていた。
「ともあれ、今回は、“手”ではなく、“足”で出場を決めてもらいたいですね」
敗退なら、デシャン監督辞任で後任はジダンか? などという噂も飛び交っている。いずれにしても、今週始まるプレーオフはレ・ブルーの生命線だ。
【了】