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アジア 10年前

アジア最古のリーグへ。横浜FC香港の挑戦と苦闘

text by 長沢正博 photo by Masahiro Nagasawa

香港サポーターの「YOKOHAMA」コール

 参戦から1年がたち、香港在住の日本人だけでなく、ローカルの香港人サポーターも徐々に根付いてきた。中には、応援をリードしてくれる人も現れた。「日本人の方々が最後まで声をからして応援してくれている。それに香港の人たちが感銘をして、だんだん周りに集まって、一緒に応援するようになってきた」。

 もちろん、選手たちの頑張りも大きい。「どんな大差になろうが最後までクリーンに頑張るんです。だから、アディショナルタイムとか試合終盤のゴールがすごく多いんです」。

 昨シーズン、負ければ降格という最終節でチームを救った福田健二の同点ゴールもアディショナルタイムに生まれた。「選手が最後まであきらめないで頑張るのも、香港の人たちが応援しくれるようになった理由の一つだと思います。最後まで見ていると何かが起こるんです」。

 香港人サポーターたちのチームの呼び方も変わってきた。「広東語で横浜を“ワンバン”というんですけど、去年は“ワンバン、ワンバン”と応援してくれる人がいて、香港人も応援してくれるようになったと分かった。でも今年は聞こえなくなって、飽きられたと思ったら、彼らも“ヨコハマ”と呼んでくれているんです」。

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