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アジア 10年前

アジア最古のリーグへ。横浜FC香港の挑戦と苦闘

text by 長沢正博 photo by Masahiro Nagasawa

参戦決定から半年でリーグ戦が開幕

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横浜FC香港の社長を務める太田氏【写真:長沢正博】

 香港進出に向けて具体的に動き出したのは昨年4月。日本サッカー協会の協力を得て、香港サッカー協会のチェアマンに会うことができた。

「香港でやりたいんですと言ったら、“分かった。すぐ来い”と。4月下旬の理事会で、ディビジョン1を10チームから12チームに増やすので、次のシーズンに新規参入でディビジョン1からやれると言われた」

 シーズンの開幕は9月。時間がないと心配すると、チェアマンは“大丈夫”と。太田氏は念を押すためにすぐさま香港に向かい、理事会直後にチェアマンと食事をすることになった。

「そうしたら知らない人たちがいっぱいいて、“12チームになるのは来年になった。新規でやるなら3部からだ”と言われた。話が違う。アジアでは色々なことがあるなと思っていたら、“でも心配するな”と言って、チームを売却してくれるオーナーを紹介された」

 最終的に買収条件がまとまったのは6月。ただ、それは1部に参入する権利を買ったにすぎず、チームとしては空っぽの状態だった。2部に降格する予定だった若手主体のチームから監督と選手の大半を受け入れ、なんとか形は整えた。さらに元横浜FCで、アメリカでプレーしていた吉武剛らが加入し、2012/13年シーズンがスタートした。

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