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ドルトムント劇的勝利で「死のグループ」首位通過

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グロスクロイツが終盤に決勝点
グロスクロイツが終盤に決勝点【写真:goal.com】

11日に行われたチャンピオンズリーグ・グループF最終節、マルセイユ対ボルシア・ドルトムントの一戦は、2-1でアウェーのドルトムントが勝利を収めた。この結果、ドルトムントはグループF首位で決勝トーナメント進出を果たした。

確実に決勝トーナメントに進むためには勝利が必要なドルトムントは、欲しかった先制点をいきなり奪うことに成功する。4分、ドゥルムのパスを受けたレヴァンドフスキがうまく体を使ってメンデスをかわし、飛び出したGKマンダンダを破るシュートでネットを揺らした。

ここまで全敗ですでに3位の望みもなくなっている上に、直前にボープ前監督が解任され、暫定監督の指揮でこの試合に臨んでいたマルセイユ。モチベーションを保ちにくい状況の試合で早々と先制され、気持ちが切れてしまう恐れもあったが、ホームで意地を見せた。

14分、左サイドでFKを獲得したマルセイユはパイェがゴール前にボールを上げる。飛び出したヴァイデンフェラーが触れず、カリファで頭で合わせたシュートはクロスバーを直撃。ほぼ真下に跳ね返ったボールはわずかにゴールラインを割っていなかったが、ディアワラが無人のゴールに頭で押し込んで1-1とした。

ボールキープで上回るドルトムントだが、最後の局面でラストパスが合わずなかなか決定機にはつながらない。逆にマルセイユが速攻からゴールに迫る形もあり、初勝利への意欲も感じられたが、34分に試合を大きく動かす転機が訪れる。

左サイドのメンディからの低いクロスをエリア内で受けたパイェが、スライディングタックルでボールをクリアしにいったシャヒンと交錯する形で転倒。接触があったかどうかは微妙なところだったが、主審はパイェのシミュレーションと判断してイエローを提示する。直前のファウルですでに1枚カードを受けていたパイェはこれで退場を命じられ、マルセイユは残りの60分近くを10人で戦わねばならなくなった。

前半のうちは数的優位を生かせなかったドルトムントだが、後半開始直後から攻撃の手を強める。46分にはムヒタリャンがオフサイドラインを破って完全にフリーな状態で右サイドに抜け出し、中央のレヴァンドフスキにクロスを送ったがわずかに合わなかった。

その後もたびたび右サイドの裏を取るなどゴールに迫る形が続くドルトムント。57分にはレヴァンドフスキのヒールで右サイドに抜け出したグロスクロイツのクロスに、ファーポストでブワシュチコフスキが合わせたが、決定的なヘディングをマンダンダが見事に弾き出した。その直後にもレヴァンドフスキのヒールパスからロイスの強烈なシュートが右ポストを叩く。

67分に得られた絶好のプレゼントもドルトムントは生かすことができない。ディアワラの軽率なバックパスをマンダンダの目の前でかっさらったレヴァンドフスキが無人のゴールへシュートしたがサイドネットへ。さらに69分、交代出場のホフマンがまたも右サイドを破ってクロスを入れたが、ロイスは合わせきれず大きく蹴り上げてしまう。

その後もゴールを奪うことができないうちに、同じグループのもう一つの試合でナポリが先制。このままのスコアならグループ敗退という状況に追い込まれたドルトムントだが、87分についに歓喜の瞬間が訪れた。

左サイドを突破したムヒタリャンからのクロスを交代出場のシーバーが落ち着いて落とし、グロスクロイツがゴール正面からシュート。反応したマンダンダの手を弾いたボールがゴール左隅に突き刺さり、ドルトムントが2-1と勝ち越しに成功した。

そのまま2-1でドルトムントが勝利を収め、勝ち点を12に伸ばして激戦のグループを終了。アーセナルがナポリに敗れた結果、ドルトムントはグループ首位での決勝トーナメント進出となった。

Goal.com

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