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数字が示した“恵まれている”グループC。日本がブラジルW杯でベスト8を目指すべき理由

text by 森昌利 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

W杯制覇を目指すなら今大会での8強進出は不可欠

 それではここで、12月10日の欧州CL戦直後、日本のNO.10香川真司が残したコメントに耳を傾けたい。

「どのグループに入ろうが、簡単なグループはないですし、本当に難しいグループだとは思っている。初戦コートジボワールというのも、アフリカで一番強いチームですし。その試合が一番(大切)。

 4年前のW杯もカメルーンに勝って、勢いに乗れた部分があったし。コンフェデも経験して(初戦が)大事だと感じているんで。そういう意味で、まずは初戦に標準を合わせて、やっていくことが大事。それにつきるんじゃないかと思います」

 まさにその通りだ。オッズを見ても、日本は初戦、第2戦と接戦が予想されている。その初戦、やや分が悪いと見られているコートジボワール戦を勝てば、次は日本有利のギリシャ戦。ベスト16が確定しそうな2連勝が見える。

 無論、楽観的になりすぎてもいけない。戦略を作り上げる上での現実的な問題意識と、決してあきらめない勝利のメンタリティの基盤となる健全な自信。サッカーのメンタル面において、この問題意識と自信のバランスの配合は、本当に難しいところだ。

 しかし、十分な準備と成長を重ねれば、日本にとって今回のグループ戦はまさに千載一遇のチャンス。これ以上の抽選を期待するならホスト国になるしかない。

 ここから先は僕の個人的な意見になるが、もしも日本にいつかはW杯を制するという野心があるというのなら、今回の抽選で8強進出を果たすくらいの意気込みは不可欠になる。

 もちろん慢心には注意しなければならない。しかし、今大会で日本の決勝トーナメント進出は当然と見る。それどころか、1位通過の可能性もあり、ベスト8も狙える大会だと位置づけたい。

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