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伸びしろでは32ヶ国でNO.1、強力攻撃陣擁するアルジェリア。W杯本大会で“化ける”可能性も

text by 河治良幸

ベルギー、韓国、ロシアの攻撃陣をどう抑えるか

 守備は前回大会を経験したブゲラを軸に統率が取れている。彼とディフェンスラインの中央でコンビを組むメジャニは対人戦に強く、特に地上の1対1で負けることはほとんど無い。ロシアの俊英ケルザコフやベルギーのベンテケあるいはルカクといった規格外のアタッカーと対峙しても、シンプルな勝負では十分に太刀打ちできるだろう。

 ただ、基本的にアルジェリアはディフェンスラインがやや深い上に、左サイドバックのメスパフがかなり高い位置まで上がるケースが非常に多い。つまり流れの中で3-3-3-1になっている時間が長いのだ。

 右サイドバックには守備的MFが本職のモスタファを置き、彼が中央に絞りながらセンターバックを補佐することでバランスを取っている。そのため、自陣のワイドに構造的なスペースがあり、攻守の切り替わりから相手のウィングに前を向いてボールを持たれやすい。

 ベルギーとの初戦ではアザール、韓国戦ではソン・フンミン、ロシア戦ではココーリンと欧州リーグでもトップレベルの左サイドアタッカーが相手になることを考えれば、ハリルホジッチ監督としても何らかの“本番仕様”のプランを入れていく必要があるだろう。

 1つの解決策は左サイドバックに守備的なサイドバックを置き、右のモスタファが相手の左ウィング封じに専念できる状況を作ることだ。

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