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日本代表 10年前

遠藤が回想するザックジャパン、アルゼンチン・韓国戦。発言から見えるベルギー遠征との共通点

text by 元川悦子 photo by Kenji Yasuda , Asuka Kudo / Football Channel

「今は中をしっかり固めてボールを奪って、速い攻めを仕掛けるのが基本」

 勢いに乗った状態で日本代表はソウルへ乗り込んだ。12日の韓国戦まで中3日。南ア直前の5月の埼玉でのゲームでは日本が全くいいところを出させてもらえず、0-2で完敗しているだけに、日本国内ではそのリベンジへの期待も高まった。

「韓国は自分たちが勝った印象しかないと言っている? 僕らはそんなに感じてないけど、負けられない相手であることは間違いない。それ以上に今は自分たちのやるべきことをやるのが大事。

 ザックさんからは上下左右をしっかりコンパクトにして守るっていうのが最初に言われたこと。それを90分間しっかりできればいいですね。攻撃では3人目の動きなり、裏への意識なりと高く持って、行くときと行かない時の緩急をしっかりつけたい。

 アルゼンチン戦ではまだまだ速かったなとも思うし、相手を走らせる戦い方ができればジャブみたいに効いてくると思います。今は中をしっかり固めてボールを奪って、速い攻めを仕掛けるのが基本だし、そこはしっかり理解してやりたいですね。

 ただ、アルゼンチンみたいな相手とやっても名前負けしなくなってきたかなとは感じます。やっぱりみんながワールドカップを経験したり、海外に行ったりして得た自信が大きい。韓国相手でも恐れずにやれると思います」と遠藤自身、余裕を感じさせていた。

 ソウルワールドカップ競技場で行われたゲームは、前半頭と後半頭に韓国が猛烈を仕掛け、日本はしのぐ形を強いられた。前半開始早々、駒野友一が右腕を骨折するアクシデントに見舞われたものの、今野泰幸と栗原勇蔵の両センターバックを軸とした守りは崩れなかった。

 そしてアルゼンチン戦同様にタテに速く展開する攻めを狙ったが、韓国の堅守に阻まれ、ゴール前で決定機はほとんどなし。シュート数も韓国9、日本6のスコアレスドローという痛みわけとなった。

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