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日本代表 10年前

2014年のサッカーカレンダーを読む。W杯だけでない、各年代に待ち受ける重要な戦い

text by 川端暁彦 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography , Kenzaburo Matsuoka , editorial staff

J3へ参戦するU-22選抜。大いに関係があるアジア予選

 一方で、長期のリーグ戦によらない一発勝負となると、運や勢いの影響も大きい。実際、日本は3大会連続してAFC・U-19選手権の準々決勝で敗れて世界大会への出場を逃しており、いささか不安も残る。

 この年代はすでにFW久保裕也(ヤングボーイズ/スイス)、木下康介(フライブルク/ドイツ)など有力選手が欧州進出しているのも予選突破だけを考えると不安要素。シーズン中の欧州組を招集することは難しいが、現実的には予選までの2年間で欧州組が増えている可能性は高い。

 AFC・U-22選手権以外では、9月中旬からアジア競技大会への参加も予定されている。ロンドン五輪代表はここがデビュー大会だったので、8カ月ほど早い始動と言えそうだ。

 シーズン真っ盛りでの大会なので、ロンドンの時と同じく出場機会に恵まれない選手たちでメンバーを構成することになりそうで、その母体となるのはJ3へ参戦するU-22選抜か。U-22選抜自体は大幅な戦力低下が予想されるだけに、この時期に彼らと当たる日程になったJ3クラブはラッキーだと言えるかもしれない。

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U-19日本代表・南野拓実(C大阪)【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 次男坊のU-19日本代表(1995年生まれ~)は勝負の年だ。3大会連続してアジアの突破に失敗し、U-20W杯から遠のいてしまっているだけに、「絶対に突破しなければいけない」(原博実技術委員長)と協会側も並々ならぬ決意をもって臨んでいる。

 かつて磐田の黄金時代を築いた名伯楽・鈴木政一監督を迎えて強化を重ねており、2014シーズンも新年早々のベトナム遠征に始まり、4、6月にも海外遠征を予定。

 8月のSBSカップ国際ユース大会(静岡)を経て、9月にも海外遠征。10月7日からのAFC・U-19選手権(ミャンマー)に挑むことになる。エースの南野拓実(C大阪)を筆頭にJクラブで出場機会を得ている選手も多いが、U-21代表と異なり、彼らも招集となる見込みだ。

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