まだ体調が戻っていない?
さらに「問題はフィットネスか?」と質問をぶつけると、「そうだ。だから今日も60~65分辺りが交代させる時間だと思っていた」ときっぱり。この試合はあくまで復帰を目的としたものだったことを示唆した。
このモイーズの発言を信じることにすると、香川の病気はかなりひどかったということになる。
ここで、救急車騒動直後のモイーズ監督発言を思い出してみたい。エバートン戦直後の深夜に救急車を呼んだ際、「胃洗浄をした」という発言。そして「ウイルス性の病気」と言っていたことから推測すると、香川の症状は冬の英国で猛威をふるうノロウィルスを連想させる。もしもそうなら、2~3週間体調が戻らないことも仕方がない。
まあ、正確な病名は今も闇の中だが、10日の欧州CL先発をはさんで、再び体調を崩したのは事実なのだろう。
しかし、そんな体調不良があっても、香川がこれだけ欠場続きになると、マンチェスター・Uでの選手生活が行き詰まっているのではないかという疑念も沸く。
ところが、現場には、そんな雰囲気は皆無だ。
チームメートとの関係は良好で、香川の表情は明るく、監督は香川を気づかう。そんな場面を見ていると、マンチェスター・Uでの日本代表MFの立場は、非常にしっかりとしているのではないかと思える。どう見てもクラブに愛され、ハッピーという印象だ。
ノリッジ戦は第19節でちょうどシーズン38試合の折り返し地点。そこで香川のマンチェスター・Uにおける立ち位置をかいま見て、今後の日本代表MFの巻き返しを予感した。
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