フットボールチャンネル

香川真司 10年前

連続欠場は体調不良、ノロウィルスか。チームメート、監督に愛されているマンU・香川

シリーズ:フットボール母国の神髄 text by 森昌利 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

まだ体調が戻っていない?

20140101_moi
香川を庇うモイーズ監督【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 さらに「問題はフィットネスか?」と質問をぶつけると、「そうだ。だから今日も60~65分辺りが交代させる時間だと思っていた」ときっぱり。この試合はあくまで復帰を目的としたものだったことを示唆した。

 このモイーズの発言を信じることにすると、香川の病気はかなりひどかったということになる。

 ここで、救急車騒動直後のモイーズ監督発言を思い出してみたい。エバートン戦直後の深夜に救急車を呼んだ際、「胃洗浄をした」という発言。そして「ウイルス性の病気」と言っていたことから推測すると、香川の症状は冬の英国で猛威をふるうノロウィルスを連想させる。もしもそうなら、2~3週間体調が戻らないことも仕方がない。

 まあ、正確な病名は今も闇の中だが、10日の欧州CL先発をはさんで、再び体調を崩したのは事実なのだろう。

 しかし、そんな体調不良があっても、香川がこれだけ欠場続きになると、マンチェスター・Uでの選手生活が行き詰まっているのではないかという疑念も沸く。

 ところが、現場には、そんな雰囲気は皆無だ。

 チームメートとの関係は良好で、香川の表情は明るく、監督は香川を気づかう。そんな場面を見ていると、マンチェスター・Uでの日本代表MFの立場は、非常にしっかりとしているのではないかと思える。どう見てもクラブに愛され、ハッピーという印象だ。

 ノリッジ戦は第19節でちょうどシーズン38試合の折り返し地点。そこで香川のマンチェスター・Uにおける立ち位置をかいま見て、今後の日本代表MFの巻き返しを予感した。

【了】

関連リンク

ルーニーが絶賛する“シンジ”。マンU進化のためにエースは“香川の本格化”を渇望する
香川真司がマンUから移籍しない5つの理由

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top