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日本代表 10年前

ザックが可能性感じた宮市亮。早々招集も遠のく代表定着

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「わずかな時間でしたけど、ここで練習してみて手ごたえは感じました」

 後半に入ってからも悪い流れは変わらず、一瞬のカウンターからまさかの1点を失ってしまう。そこでザック監督が宮市を切り札として送り込むかが大いに注目されたが、後半15分に切った最初のカードは乾貴士。彼を藤本淳吾に代えて左FWに置いた。このポジションはまさに宮市の定位置。これでフレッシュな新戦力登場の可能性は一気に低下した。

 それでも交代枠はまだ2つある。だが、指揮官はハーフナーと李忠成を交代し、終盤に疲労の濃い長友と駒野友一を代えるにとどまった。結局、宮市のA代表は先送りとなり、豊田スタジアムの大観衆からため息が漏れる。

 1点のビハインドも跳ね返せず、最終的に試合も0-1の黒星と、日本は前向きな要素がまるでないままタイムアップの笛を迎えることになった。

「僕の持ち味はスピードなんで、そういうところでゲームを変えれるかなと思ってましたし、いつでも出れる準備はしてました。正直、出たかったですけど、チームのために監督が決めたことですから。僕自身もA代表の雰囲気を感じ取れたんで、また週末のマンチェスター・シティとの大きな試合に向けてしっかり準備したいと思います。

 外から見ていて結構、裏が空いている感じがしましたし、1対1になる場面もあったんで、自分が入ったら何か変えられるかなと思いましたけどね。アジア相手だと相手が引いてきてゴール前にスペースがないことが多いので、ボールを回しながら崩していくのは大事だと思います。あとはシュートをどんどん打たないと。あんまりシュートがないなと感じたし、シュートに関してはプレミアの方がやっぱり多いと思いました。

 わずかな時間でしたけど、ここで練習してみて手ごたえは感じました。ただ、代表に定着するためにはチームでまた結果を出すことが大事。クラブと代表と両方で活躍できるように頑張っていきたいと思います」

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