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香川真司 10年前

【現地・英国人記者の視点】出場機会激減の香川真司がマンUから移籍できない理由

text by photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

アウディとの専属契約も許されている

【現地・英国人記者の視点】出場機会激減の香川真司がマンUから移籍できない理由
香川が再び出場機会を得られそうなのは2月25日に敵地で行われるオリンピアコス戦【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 どの強豪クラブも収益を伸ばす上でアジア市場を重要視しており、ユナイテッドは元韓国代表MF朴智星に代わるアジア選手として、香川を獲得したという定説もある。

 奇しくも、香川加入と時を同じくして朴が放出された事実が、その説をより信憑性のあるものにしている。今季のプレシーズンでユナイテッドが香川を中心とした日本ツアーを敢行したのが、何よりの証拠である。

 一方、ユナイテッドは米ゼネラルモーターズの自動車ブランド「シボレー」と公式スポンサー契約を結んでいるが、香川はドイツのフォルクスワーゲンの自動車ブランド「アウディ」と日本のブランド大使として専属契約を結ぶことを許されるなど、香川は市場価値の高い選手として認識されている。

 こうした背景からも、香川が残留を決意せざるを得なかった「理由」が見え隠れする。

 一方、プレミアリーグでの出場機会を失いつつある香川が、チームの一員として再び出場機会を得られそうなのは、2月25日に敵地で行われるチャンピオンズリーグ(CL)16強第1戦のオリンピアコス戦だ。

 というのも、マタがチェルシーで今季すでにCLの試合に出場し、別のチームでの出場権が失効しているためだ。香川がユナイテッドで「カゴの鳥」として扱われているのであれば、かつて朴智星がそうしたように、選手としての真価をピッチ上で示すしかないだろう。

【了】

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