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ブンデス日本人選手、第29節現地採点を振り返る。CBとしても奮闘の細貝へ低評価、採点「4」は妥当か?

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

CBとしても奮闘。そのわりに評価は…

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終盤はセンターバックとして奮闘した細貝【写真:原田亮太】

 デイフェンス面で周囲とバランスを保ちながら攻撃の芽を摘み、攻撃へと繋がるパスを供給するなど、ボランチの選手としてチームに貢献し続けた細貝は、62分からはセンターバックとして戦いに参加する。CBのブルックスに代り、攻撃の選手であるバウムヨハンが入り、細貝がブルックスに代わってCBのポジションに入った。

 細貝はCBのポジションもそつなくこなす。73分にはロニーのバックパスを受けながら、相手のチェックの中でビルドアップを図る。75分、ラインを破って前へと飛び出し、ボールを持つサリホビッチにきっちり対応する。ときおり放り込まれてくるロングボールに対しても、常に弾き返し続けた。

 ボランチ、CBの2つのポジションにおいて、いわゆる一人二役で対ホッフェンハイム戦を1-1のドローで終えた細貝への「4」は、そのパフォーマンスを考えれば、少し厳しい点数と言える。

 同じくダブルボランチを組んだシェルブレッドに対してKickerは「3」、Bildは「2」という高い評価を与えていることを考えれば、細貝に対しても少なくとも「3」を与えても良いのではないか。

 シェルブレッドと比較して細貝のプレーが見劣りしていたところはない。味方と比べての良し悪しを論じてもあまり意味はないかもしれないが、2つのポジションをこなして奮戦した細貝はもっと評価されても良いはずだ。

 ともあれチームは、ホッフェンハイム戦を終えて連敗を4で止めた。チームは10位のままだが、降格圏の16位ハンブルガーSVとは10ポイントの差がつく。シェルブレッドが「このポイントは我々に取って価値のあるものだ」とする勝ち点1は、ヘルタが1部に残留するための大きな1ポイントと言えるだろう。

 そして細貝はチームが掲げる目標に、全身全霊で貢献し続けているのである。

【了】

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