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Jリーグ 10年前

ACL、広島の勝利を盗んだ2度のPK。疑惑の判定はミスか故意か

text by ショーン・キャロル photo by Kenzaburo Matsuoka

ミスか故意か? 疑惑続きの“ミスター・アルマッリ”

ACL、広島の勝利を盗んだ2度のPK。疑惑の判定はミスか故意か
試合の翌日、サンフレッチェ公式サイトに掲載された

 私は、知り合いであるかつてのトップレベルのレフェリーにビデオを送った。そして、私は日本と韓国について少しの背景情報も提供せずに2つに事件についての意見を訪ねた。

 その反応は以下の通り。

・どちらもペナルティではない
・レッドカードは取り消さなければならない
・イエローカードも取り消さなければならない
・レフェリーは停職にしなければならない
・八百長や買収の調査をしなければならない

 レフェリーとして最高レベルの経験を持つ人物がこのような結論に達したことは私の興味を引くものだったし、サンフレッチェがAFCに対して厳しく追求していたことは嬉しかった。試合の翌日、サンフレッチェのウェブサイトにこのプレスリリースは掲載されたのだ。

“『試合全体を通じて勝敗に影響を及ぼす意図的な判定があったのではないか』との抗議文をAFCに提出いたしました。アジアのチャンピオンを決める大会ということを鑑みても、このような判定をスタンダードなものとして受け入れることはできません”

 このことを念頭に置いて、“ミスター・アルマッリ”がこのレベルでどれほどの経験を持っているかを知る事が重要だと思った。

 2012年にカタールの国際審判員の資格を取得し、FCソウル対サンフレッチェ広島の試合は、2014シーズンのACLにおいて2試合目の担当試合だった。

 最初の試合は、3月19日に行われ1-1のドローに終わったグループH・蔚山現代(韓国)対貴州人和(中国)。その試合においても、ホーム側に不可解なPKを与えていた。貴州人和のDF孫継海がボックス内で蔚山現代のストライカーであるラフィーニャを倒したと判定した。

 しかし、このガンバ大阪とザスパ草津の元FWは、元マンチェスター・シティのDFと最小の接触をしたのみで、ほとんど影響を受けていなかった。それでもレフェリーは韓国側に1-0のリードを与えたのだ。その後、貴州人和は楊昊のヘディングで同点に追いついた。

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