実はPR戦略だったアウベスの“バナナを食べる”ジェスチャー。マーケティング会社が反差別へ込めた意図とは?

バルセロナのアウベスが人種差別行為に対して見せた「バナナを食べる」行為。ネイマールやアグエロらが続けて写真を投稿したことで世界中のサッカーファンを席巻したこのムーブメントは、ブラジルのマーケティング会社の仕掛けだった。

2014年05月05日(Mon)12時38分配信

text by 永田到 photo Kazhito Yamada / Kaz Photography
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「バナナを食べてしまう」のはマーケティング会社の仕掛けだった

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ネイマール【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 4月27日に行われたビジャレアル対バルセロナ戦。コーナーキックに向かうダニエウ・アウベスに対して、観客席からバナナが投げ込まれた。まぎれもない人種差別的行為に、アウベスは実にユニークな対抗策を見せた。なんとピッチ上に落ちたバナナを拾い上げ、皮をむいてそのまま口に放り込んで食べてしまったのだ。

 何事もなかったかのようにプレーに戻り、アウベスはすぐさまコーナーキックに移る。これを受けてブラジル人チームメイトのネイマールも続けざまにアクションを起こす。試合後、息子と一緒にバナナを食べる写真をソーシャルメディア上で投稿。これがリーグや国籍を超えて瞬く間に拡散される。

 ネイマールに続けとばかりに、セルヒオ・アグエロ、ダビド・ルイス、マリオ・バロテッリといった選手が、バナナを食べるポーズを次々と投稿し、グローバルレベルの大きな反響を呼んだ。この世界中のサッカーファンを席巻したムーブメント、実はブラジルのマーケティング会社が仕掛けたキャンペーンだった。

 仕掛け人となったのは、ブラジル市場における大手企業のマーケティングを手掛けるロドゥッカ社だ。顧客リストには、MTVやレッドブル、デロイトといったグローバル企業が軒並み名を連ねる。日本企業との強固なパイプも持ち合わせており、日清食品やYAMAHA等、業種を超えたクライアントを抱えている。

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