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長谷部が孤軍奮闘、鼓舞し続けたが――。戦意なく、残留への気持ち感じられなかったニュルンベルク

text by 本田千尋 photo by Ryota Harada

残留へ数々の手を打つも結果に繋がらず

 ニュルンベルクはなぜ降格を免れることが出来なかったのだろうか。

長谷部が孤軍奮闘、鼓舞し続けたが――。戦意なく、残留への気持ち感じられなかったニュルンベルク
選手たちの闘いもこれで最後ではない【写真:原田亮太】

 ニュルンベルクは開幕直後からブンデスリーガ1部の舞台に残留しようと早々に手を打ってきていたのは事実だ。選手の獲得、監督の交代…常に危機感をたぎらせていた。ただ、結果に繋がらない。

 明らかなオフサイドを相手のゴールと判定され、すんでのところで勝ちが逃れていった第16節のハノーファー戦のように、不運にも見舞われた。

 CBニルソンが「後期開幕後の4勝の後では降格をこれっぽっちも考えなかった」と言うように、一時的には降格圏外へと浮上する。しかし噛み合ったかと思われた歯車はまた歪みだして、最終節で壊れてしまった。

 最終節のニュルンベルクに気持ちは欠片もなかったが、気持ちがあれば残留出来たかと言えば、これもまた難しい。気持ちを持ち続けたブラウンシュヴァイク、名門の意地を持って足掻き続けたHSVもともに最終戦で敗れ去った。

 ブラウンシュヴァイクは最下位で降格、HSVは入れ替え戦へと望みを繋ぐ。

 何があれば生き残れたかは、今となっては全て結果論となってしまう。ただ、16位で終えたチームは入れ替え戦へと回り、下位2チームは降格するという現実がある。そして2部に落ちてもクラブの戦いは続いていく。選手たちの闘いもこれで最後ではない。

 サッカーの世界に正解を見つけ出すことは難しい。

 答えはどこにもない。

【了】

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