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負傷者続出で発表持ち越しとなったW杯スペイン代表。指揮官が頭を悩ませる「8-4」の引き算

期限ギリギリの6月2日まで持ち越しとなったスペイン代表23人。リーガ最終節、チャンピオンズリーグ決勝で先発も、ともに15分と持たず退いたジエゴ・コスタの状態を待ちたいというデル・ボスケ監督の思いは当然だ。GKカシージャスにも不安が残るが、デル・ボスケ監督はどのような決断を下すのだろうか。

text by 山本美智子 photo by Getty Images

期限ギリギリまで発表延期となったスペイン代表。デウロフェウが親善試合に招集

負傷者続出で発表持ち越しとなったW杯スペイン代表。指揮官が頭を悩ませる「8-4」の引き算
ビセンテ・デル・ボスケ監督【写真:Getty Images】

 チャンピオンズリーグ(CL)の決勝を終えてからリストを発表する、とスペイン代表監督のビセンテ・デル・ボスケは話していたが、最終リストはUEFAが認める期日ギリギリの6月2日まで持ち越されることになった。

 今回は、CL決勝を考慮して、レアル・マドリーとアトレティコ・マドリーに所属している選手8人(カシージャス、セルヒオ・ラモス、フアンフラン、カルバハル、シャビ・アロンソ、コケ、ジエゴ・コスタ、ビジャ)が招集リストから外れているが、この顔ぶれはほとんどブラジル行きが当確しているメンバーと考えて間違いない。

 つまり、今回のリストにこの親善試合・ボリビア戦には招集されていない8人を足して、更に最終的に4人を削除するという算数の問題をデル・ボスケは解かなければならない。足し算と引き算自体は簡単だが、ここに負傷問題が加わるだけに、解答は容易ではない。

 ジエゴ・コスタとヘスス・ナバスの負傷も国内では心配されているが、もう一つ注目を浴びる招集として、エヴァートンにレンタル移籍していたFCバルセロナのジェラルド・デウロフェウがあげられる。

 正直、12月から負傷し、バルセロナでずっとリハビリを続けていたデウロフェウをここに来て招集するデル・ボスケの意図も謎だが、彼がどの程度回復しているのかを見て、W杯以降の代表若返りを徐々に図っていくことを考えているのかもしれない。

 ジエゴ・コスタはまだ25歳と若いが、トーレス、ジョレンテなどスペインのセンターFWが一様に30の大台に乗りかかっているからだ。

 とはいえ、デウロフェウが今回のブラジルW杯に招集されることは、まずないと考えていいだろう。

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