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好調のドイツに現地メディアは興奮気味。見据えるのはベスト16の先、早くも決勝を意識

text by 本田千尋 photo by Getty Images

意識はアルジェリア戦ではなくその先?

 見出しに「We love you」とわざわざ英語を使ったように、デュッセルドルフ・エクスプレスはどこかアメリカを茶化す様子である。「トーマス・ミュラーがクリンスマンのファーストフード・サッカーをさっさと平らげる」と、見下した印象すら与える。「全くサッカーのストーリーではなかった」として、「90分間ずっとドイツ代表が支配するのは簡単だった」と記した。

 そして各紙ともに大きく取り上げられたのは、やはり決勝点を決めたトーマス・ミュラーだ。「1-0となるゴールの後の歓喜:トーマス・ミュラーが今大会での4つ目のゴールを達成する」としてライニッシェ・ポストはミュラーが咆哮する姿を掲載し、ルール・ナッハリヒテンとデュッセルドルフ・エクスプレスも雄叫びを上げるミュラーにクローゼらが寄り添う姿を一面に持ってきた。

 またデュッセルドルフ・エクスプレスは、早くもアルジェリア戦以降の道程を示した。準々決勝ではフランス対ナイジェリアの勝者と当たること、準決勝ではブラジル、チリ、コロンビア、ウルグアイのいずれかの南米勢と当たること、そして決勝の相手はアルゼンチンとオランダのどちらかとなるであろうと予想されている。

 もちろんビルトのように「そんな1つの成果ではタイトルは湿った夢にすぎないのは明らかである」と釘を指すメディアも存在する。しかしアメリカ戦を終えて、概ねのところでは、ドイツ代表がグループリーグ突破という最低限の義務をこなしたことで一段落した様子が伝わってくる。

【了】

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