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期待感が急上昇のオランダ代表、国内では試合時間が社会問題に。虎視眈々の指揮官はPK戦も視野

開幕前とは一転、快進撃を続けるオランダ代表に国内での期待感は急上昇している。ファン、選手も優勝を意識している。その一方で国内では夜遅い時間のキックオフが問題になっている。それだけ注目度が高くなっているということだろう。

text by 中田徹 photo by Getty Images

国内では「子どもをいつ寝かすのか」という問題が

 いよいよ準決勝。代表チームの思わぬ快進撃に、オランダ国民も胸が高まっている。準々決勝のコスタリカ戦では、W杯カップ史上初めて、クルルがPK戦要員としてゴールを守り、ヒーローになる劇的なストーリーもあった。テレビで見ていた子供たちにとっても、忘れられない試合になったはずだ。

期待感が急上昇のオランダ代表、国内では試合時間が社会問題に。虎視眈々の指揮官はPK戦も視野
ルイス・ファン・ハール監督【写真:Getty Images】

 オランダ時間でアルゼンチン戦のキックオフは夜10時。子どもたちにとっては、とても遅い時間だ。だから今、「オランダ国内では、次の日、小学校を普段通りの朝8時半登校にするか、それとも1時間遅らせて9時半登校にするか、学校によって対応が異なっている」(7月8日付『アルヘメーン・ダッハブラット』紙)という。

 また、親が「試合が始まる前に起こすね」と子どもに言って、普段通りに夜8時半頃、寝かしつけたものの、子どもが寝入ってしまって起きることが出来なかった場合、「何で起こしてくれなかったんだよ」と深刻な家庭問題に発展することも、オランダでは懸念されている。

 この問題に関し、ルイス・ファン・ハール監督は記者会見で「子どもたちはオランダが勝つか、それとも勝てないか、気になって眠ることが出来ないだろう。私は両親たちに、子どもを遅くまで起こして、準決勝の試合を見せてあげるよう、強くアドバイスしたい」と語った。

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