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明暗を分けた選手層。シュールレとゲッツェ、交代選手が試合を決めたドイツ。低調なパフォーマンスに終始したアルゼンチン

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

チーム、個人ともに真の王者に相応しかったドイツ

明暗を分けた選手層。シュールレとゲッツェ、交代選手が試合を決めたドイツ。低調なパフォーマンスに終始したアルゼンチン
個人スタッツを見てもFWトーマス・ミュラーが総走行距離84kmで全体トップ【写真:Getty Images】

 ただ、それでもやはりメッシのゴールデンボール選出は謎だ…。分かりやすい方法で言えば、FIFAも公認しているカストロールランキングトップのMFトニ・クロース、同3位のオランダ代表FWアリエン・ロッベンなど、他の候補者も考えられたはずだ。

 そして、全体的には5バックやカウンターが目立った大会の中で、ポゼッションを軸に中央からの崩しやショートカウンターなど様々な戦略を持って、ポルトガル、フランス、ブラジル、アルゼンチンといった並みいる強豪を撃破してきた。

 さらに、個人スタッツを見てもFWトーマス・ミュラーが総走行距離84kmで全体トップ。さらに、DFフィリップ・ラームがパス成功本数562本で全体トップと、ドイツはチーム・個人ともに真の王者に相応しいチームだった。

 それでも、バルセロナが敗れ、スペインが敗れたように今回のドイツ代表のようなチームを徹底的に分析し、打ち破るチームが出てくるのだろう。あるいはそれがドイツなのかもしれない。

 スポーツは、1つの種目であっても様々な戦略があり、それは時代ごとに移り変わるもの。そして、激闘の興奮や感動はいつの時代も変わらない。だからこそ100年経とうと人々の心を捉え続けるのだろう。

【了】

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