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「ブラジルは生まれ変わる必要がある」。W杯の醜態で岐路。フィジカル重視の育成法でクラッキ絶滅の危機に

text by 下薗昌記 photo by Getty Images

変わるべきはブラジルサッカー界そのもの

「ブラジルは生まれ変わる必要がある」。W杯の醜態で岐路。フィジカル重視の育成法でクラッキ絶滅の危機に
現在のセレソンでブラジル全国選手権をフルに戦ったのはネイマールぐらい【写真:Getty Images】

 また、ジウマ大統領は選手の過度の国外流出に反対の意向を示したが、現在のセレソンでブラジル全国選手権をフルに戦ったのはネイマールぐらい。

 フッキやルイス・グスタボ、ダビド・ルイスらは母国で頭角を現したのではなく、海外で経験を積んだ選手たち。いわゆる「ブラジリダーデ(ブラジルらしさ)」を身につける前に海外でプレーをしているのだ。

 懸念されていたベテラン不足や、ネイマール頼みの攻撃に加えて、ブラジルサッカー界に根を張っている育成や指導者不足などが全て集約されたのがドイツ戦の大敗だった。

 ドイツが4度目の優勝を勝ち取った翌日、ブラジルサッカー連盟はスコラーリ監督の辞任を公表した。ただ、変わるべきはブラジルサッカー連盟を含めたブラジルサッカー界そのものだ。自国でのW杯で醜態を晒したサッカー王国は今、確かに岐路に立たされている。

【了】

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