岡野俊一郎と金子勝彦が語る日本サッカー(その1)健全な組織の発展妨げた川淵氏の権力増大と院制

2014年07月21日(Mon)12時45分配信

text by 藤江直人 photo editorial staff
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院制を敷いた川淵三郎氏の弊害

岡野 日本サッカー協会内で人材が不足しているのも事実なんです。すべての責任は会長在任中に役員を育てようとしなかった私と川淵君にある。川淵君には同情すべきところがあって、2002年のW杯後に急に収入が増え、念願だった協会ビルも購入し、組織がどんどん拡大していった過渡期において後進を育てる時間がなかったこともまた事実。

 そこで外部から人材を招聘してきては解雇する、という人事が繰り返された結果、川淵君の力だけが増していって、周囲はイエスマンばかりになった。必然的に会長退任後は誰もリーダーシップを発揮できない状態になる。それでも川淵君は正直者だから、「お父さんは人を見る目がないのね」と娘さんから言われたと、僕には言ってくるんですよ(笑)。

金子 川淵さんのよさでもあるんですけれども、要は甘いんですよね。会長を退任された後も最高人事を牛耳る、いわゆる院政を敷いたことも組織の健全なる発展を妨げたと僕は思うんです。

岡野 名誉会長を退任して最高顧問になったら、日本サッカー協会の業務にいっさい絡んではいけない。何かを聞かれたら自分の意見を伝えるだけでいいんです。これは常識ですよ。

――日本サッカー協会を外側から見てきた人たちの一部からは「本当の意味での改革を行うためには、今回のW杯で負けたほうがいい」という声もあがっていました。

岡野 僕とお付き合いのある他の競技団体の関係者も、同じようなことを言っていますよ。

金子 僕も聞いたことがありますけれども、負けたほうがいいと言うのはあまりにも暴論ですよ。僕は真っ向から反対意見を唱えて、大喧嘩になったことがあります。

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