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Jリーグ 10年前

J2戦線異状あり。J1経験クラブの不振と新興勢力の躍進

text by 青木務 photo by Kenzaburo Matsuoka

自動昇格、プレーオフ、残留争い。どのクラブにも様々な可能性がある

J2戦線異常あり。J1経験クラブの不振と新興勢力の躍進
今年のJ2はとにかく湘南の強さばかりが目立っている【写真:松岡健三郎】

 今年のJ2はとにかく湘南の強さばかりが目立っている。どこまで勝点を積み重ねていくのだろうか。まだリーグ戦の途中だが、来年のJ1でどのようなパフォーマンスを見せるか今から楽しみになってしまう。そのくらい圧倒的な強さだ。

 2位の松本はこのまま順位をキープできれば自動昇格だが、その分プレッシャーもかかる。重圧に押し潰されず、平常心で戦い続けることが重要だ。

 プレッシャーという点では磐田も同じだろう。1年でのJ1復帰は至上命題であり、何が起こるかわからないプレーオフに回ると足をすくわれる可能性もある。できれば2位以内に入って昇格を決めたい所だ。

 プレーオフ圏内入りは、まだ多くのクラブにチャンスが残されている。昨シーズンJ1に在籍していた大分トリニータや12位のモンテディオ山形も実力はあり、ラモス瑠偉監督や川口能活などの加入でオフの話題を独占したFC岐阜なども巻き返しを誓っているはずだ。

 一方、かつての超名門・東京ヴェルディは20位と苦しんでいる。最終順位22位と21位のクラブには、J3クラブとの入れ替え戦を行う可能性がある。現在最下位はカターレ富山、21位がカマタマーレ讃岐、東京Vは20位だ。今後浮上する可能性もあるが、ズルズルと降格争いを強いられる確率もゼロではない。

 シーズンが終盤に差し掛かった時、昇格争いと同様に残留争いも白熱していくはずだ。J1が再開し、ヨーロッパ各国のリーグ戦も開幕が近づいているが、J2にも目を向けてもらえればと思う。

【了】

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