フットボールチャンネル

Jリーグ 10年前

マリノスまたも勝てず、試合後にはブーイングも。光明は新加入のラフィーニャ

5試合ぶりの勝利を目指した横浜F・マリノスだったが、2点のリードを追いつかれてドローに終わった。しかし、攻撃では新加入のラフィーニャが光るプレーを見せた。

text by 青木務 photo by Kenzaburo Matsuoka

マリノスサポーターからの大きなブーイング

20140810_saito_mtk
2点目を決めた齋藤学【写真:松岡健三郎】

 試合は引き分けに終わったが、両チームのサポーターの反応は対照的だった。

 柏レイソルのゴール裏が拍手で選手を迎えたのに対し、横浜F・マリノスのサポーターは大きなブーイングを浴びせた。それも当然だろう。前半のうちに2点のリードを奪いながらセットプレー2発で試合を振り出しに戻されたのだ。

 ここ4試合勝利がなく、今日こそはとサポーターも声を枯らして選手たちを後押し。チームもそれに応えようと奮闘したが、柏の追撃を止めることができなかった。

 マリノスは、新加入のFWラフィーニャが移籍後初スタメン。スピードを活かして相手の裏のスペースを突くと、前半早々にシュートも放った。

「集中して試合に入れた」というラフィーニャの言葉通り、マリノスの攻撃を活性化させた。そんな中で先制点が生まれたのは前半20分だった。スピードアップの瞬間を見計らうようにパスを回していると、MF三門雄大が右サイドから中央に楔のパスを打ち込む。

 これをラフィーニャがヒールで落とし、MF中村俊輔がそこに絡む。最後はMF兵藤慎剛がつぶれる形でボールを残すと、ラフィーニャが落ち着いて、余裕を持って左足で流し込んだ。

 先制点に沸き立ったが、すぐに気持ちを切り替た。ここ最近、マリノスは1点のみでは勝てなくなっている。勝利のためには、追加点がどうしても必要だ。

 ラフィーニャのマリノスでの初ゴールの3分後、再びビッグチャンスが訪れる。起点はまたも三門。相手陣内で縦パスを送ると、ラフィーニャがスルー。これを受けたMF齋藤学が持ち込むと、左足で決めた。欲しかった2点目を前半のうちに手に入れる。

 柏にはほとんど崩されていなかったが、セットプレーは別だった。柏は前半32分にCKを得ると、DF秋野央樹の高精度のキックをDF鈴木大輔が頭で決める。DF中澤佑二の後ろから叩き込んだこの1点は、柏に希望をもたらした。後半にもCKから得点し同点に追いついたが、1点を返して前半を終えられたことが柏の活力になった。

1 2

KANZENからのお知らせ

scroll top