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Jリーグ 10年前

レナト 左サイドの閃光―静かなる超人の原点と秘めた思い―

text by 江藤高志 photo by Getty Images

難しかった風間監督のサッカー

レナト 左サイドの閃光―静かなる超人の原点と秘めた思い―
川崎フロンターレ・風間八宏監督【写真:Getty Images】

――相馬前監督時代はトップで出ていて、相手からのプレッシャーが強くて思うようにプレーできていませんでした。そのポジションは難しかったのではないですか?

「最初は難しかったですね。前でプレーすることで、プレスを受けますし少し窮屈な感じがありました。もちろんその中で自分のプレーをうまく出そうと思っていましたが、ただやはり難しい部分はありました」

――風間監督就任後、メンバー外の期間もありましたね。

「風間監督のサッカーをよく理解できていなかったということもありますし、難しくもありました。やっぱりプレーしたかったですし、メンバー外の時期は悲しくて落ち込むこともありました。ただ、時間が経つうちに監督のサッカーを理解することができて、ゲームの中でも自然と自分らしさを表現できるようになりました」

――いつ頃、監督の信頼を勝ち取ったのでしょうか?

「自分が覚えているのは、2012年の27節の札幌戦でした。決勝点を決めたあの試合がひとつの転機になってコンスタントに試合に出始めるようになりました。この試合の後から自分でも自信を持ってプレーすることができましたし、練習でもうまく自分を表現できたと思います」

――いまや川崎のストロングポイントとなりました。

「今自分の中で考えているのは、去年よりさらに良いものを出していくということと、結果を出さなければならないということです。昨季はチームとしてシーズン終盤にすごく成長したと思います。

 また、前線の攻撃的な選手はテクニックを持っているので、彼らとうまく連携してやっていきたいと思っています。毎試合毎試合、より良いものにするためにチームの力になるために勝利を目指しています」

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