選手の成長と激しいポジション争いでチーム力が向上した鹿島。主力3人欠くFC東京戦は、真価が問われる一戦に

2014年08月29日(Fri)14時00分配信

text by 青木務 photo Getty Images
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鹿島の戦術に溶け込んできたダヴィ

 そんな鹿島にあって、移籍2年目のダヴィのパフォーマンスは見逃せない。昨シーズンは大迫勇也(1.FCケルン)がエースとして大活躍したが、ダヴィは加入1年目ということもあってフィットしきれず、持ち味を発揮したとは言えなかった。独善的なプレーも多く、リーグ戦で10得点は挙げたが、チームプレーには課題が残った。

 今年は鹿島の戦術に溶け込んできている。味方にパスを出すべき場面で単独突破を試みたり、強引なシュートを放つ場面は今も確かにある。だが例えば、鹿島のリーグ3連覇に大きく貢献したマルキーニョス(ヴィッセル神戸)も、強引に狙うことは少なくなかった。

 マルキーニョスと昨年のダヴィの違いは、前者は味方を活かすことも心得ていた、ということだ。昨年のダヴィにはそれが欠けていたが、今シーズンは貪欲に得点を奪いにいく姿勢を見せつつ、周囲とのコンビネーションも円滑になっている。

 チームメイトもダヴィの活かし方を掴んでいる様子で、ディフェンスラインの裏にスペースがあれば迷わずダヴィを走らせる。スピード豊かなこのブラジル人ストライカーも、そのパスに対して矢のような飛び出しを見せる。

 ここまでチームトップの9得点を記録しているが、シュート数の多さを考えると物足りなく映るのも事実。だが昨年と違うのは、そのシュートが無闇に放たれた可能性の低いものではなく、チームメイトのお膳立てからフィニッシュに至っているということだ。

 そして、攻撃だけでなく守備でも効いている。前線からのプレスは鬼気迫るものがあり、トップスピードで猛然とボールを追う姿は相手の焦りを誘発し、味方の押し上げも促す。

 夏場の試合を落とすことの多かった鹿島が調子を維持しているのは、前線でダヴィが奮闘していることと無関係ではないはずだ。

 そして、前節を終えてリーグトップの41得点を挙げている鹿島だが、2列目の破壊力も見逃せない。

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