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日本代表 10年前

「やれることは証明できた」。アンカー起用にもプレーの幅広さを示した森重。「どこでも自分の役割を全うする」

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「時間と試合数っていうのが必要」

 攻撃時に下がって配球に参加するというのは、東京でも同じ戦術を採ることがあるのでそんなに悩まなかった。監督はセンターバックがフリーで持ち上がることをやりたいんだと思うんで、相手が2トップの時は自分が入って3枚になるし。

 昨日は1トップ気味だったので、わざわざ下がらなくても2センターではがせることも多いし、サイドが前に出てきた時を見計らって自分が下がって数的優位を作る形にしていました」と彼はと戦況を見ながら攻守両面で自分なりにベストだと思われる選択をしていたことを明かした。

 一夜明けた6日の練習の際には、アギーレ監督に呼ばれ、「いい動きができた」と前向きな評価を受けたようだ。負傷した足の状態も問題なく、次のベネズエラ戦も問題なく行けるという。

「今回は長谷部さんの離脱でこういうチャンスが回ってきたけど、このポジションもやれることをある程度は証明できて自分の幅が広がったと思う。いろんなところでできるというのは自分にとってプラスなので、与えられたポジションでしっかり役割を果たせればいいと思います。

(アンカーを次もぜひやりたいか?) うーん…(笑)。監督がどう考えているのか分からないけど、どこをやっても自分の役割を全うすることは心掛けたいですね。

 アンカーとして突き詰めていくなら、もっと試合をやって、局面局面でのイメージを自分の中で作り上げていくしかない。時間と試合数っていうのが必要になってくると思います」と森重は率直な思いを口にした。

 彼ならば、今後もセンターバックとアンカー併用でやっていけるポテンシャルは十分ある。ただし、アンカーの位置でプレーする機会をできる限り多くしてほしいというのが本人の意向だ。それをアギーレ監督はどう受け止めるのか。ベネズエラ戦以降の森重の扱いが大いに気になる。

【了】

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