7日の行われたヤマザキナビスコカップ準々決勝第2戦の浦和レッズ対サンフレッチェ広島において、浦和DF森脇良太らが副審に対して“文句”を言っていたことが話題を呼んでいる。
問題の場面は、2-2で迎えた後半アディショナルタイム。コーナーフラッグ付近でボールをキープする広島MF高萩洋次郎に対して森脇がチャージを仕掛けると、副審が森脇のファールを宣告。
この判定に対して森脇は「誘ってんじゃん! 分かる!? 分かる!?」と抗議。この声をテレビ中継用のカメラが拾っていたことでお茶の間へ鮮明に流れてしまった。
試合はそのまま2-2で終了し、第1戦を0-0で引き分けていたこともあって広島がアウェーゴール数で上回り準決勝進出。試合後にはDF槙野智章を筆頭に他の選手も加えて「ちょっとおかしいよ!」と審判団に再び抗議した。
この出来事に対してインターネットやSNSでは批判の声が高まっているが、イタリア人ジャーナリストのチェーザレ・ポレンギ氏は「高萩も森脇も槙野も良くないプレーだったかもしれないが、あくまでも“負けたくない”という気持ちが強いから出たもの」と擁護。
さらに、「森脇も槙野も広島から浦和へ移籍した選手。“負けたくない”と思うのは当たり前。凄く気持ちが分かる。日本では批判されるかもしれないけど、僕らイタリア人の価値観としては良いことだと思う」と2人の心情を代弁した。
また、森脇や槙野は度々批判の対象とされるが「彼らは試合では熱くなる選手だけど、普段は本当に良い青年。凄くユーモアもあるし」と、その人間性を評価。
日本サッカーは近年のコンフェデレーションズ杯やW杯、ACLといった国際大会で結果を残せていないことからも「彼らのような選手は絶対に必要」とし、「国際大会で強いのはいつもラテン系。熱いハートを持つことはラテン系の国では当たり前」と日本に最も欠けているものを持つ選手として称えた。
そして、「Jリーグのフレンドリーで暖かい雰囲気は本当に素敵だけど、もっともっと“勝ちたい”という気持ちを出してもいい」と、闘争心を持つことが日本サッカーの成長に最も必要なことだと語った。
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